第47話燃える燃える
「多分全部塞ぎましたね」
「少しだけ待つ」
数十秒ほど待ち。ハチがどこからも出てこないことを確認し木を登り始めた
「この木デカいけど枝も多くて上りやすいわ」
「気を付けて下さいー」
「お、付いたか」
近くに寄ると、中から羽音の音が漏れ出ている
「ここらへんかな」
呪いの短剣で巣を刺した
「広がれ」
刺した箇所から、呪いがどんどん侵食していく
(無機物でもやっぱり行けたか)
中から聞こえてくる羽音がどんどん大きくなる
ブンブンブンブンブンブンブン
「うーん中じゃなくて周りを呪いで覆ったらやりやすかったんだが」
そんな独り言を言っていると
(なんか呪い巣の周りに回り始めたな。中の呪いが結構入ったんかな)
ビキバキ バキバキ!バキバキ!
(これ落ちてくるわ)
落ちてくる巣から逃げるように木を滑り落ちた
(手、擦り傷まみれや)
「落ちてくるぞ!離れろ!」
「落ちるぞ!落ちるぞ!奴らの巣が!」
「早く離れますよ」
セレスを抱えて杏夏が離れる
バキ!
(落ちてきてる、間に合わない、下敷き、生きる、【覚醒】)
「覚醒」
【覚醒】を使い盾を上の方へ向け衝撃に備えた
ドン!
「主死んだ?」
「あの人が死ぬとは思えませんが、、」
「出れねぇ」
巣に潰されはしたが、余裕で生き残り、巣に体ごと突き刺さり、身動きがあまり取れなかった
(うーんあいつらに救出されるのを待つか)
かさかさ
「うん?」
音がする方を見ると
「きゃー!」
「!」ビック
セレスの中にいる子供に似た容姿の子供がいた
「兵隊!」
(女王か!こいつ!)
動ける左腕で子供を掴み地面に叩きつけた
「ぐふぅ」
「びっくりした」
「誰よあんた!」
(ハチ寄ってきたらまずいな)
お腹らへんを掴んでた左手を、少しずつ移動させ首を押さえつけた
「大きい声で喋ったらこのまま首絞めて殺すからな」
「・・・」子供は大きく頷く仕草をしている
「お前女王?」
「そうですわ」
「そうか」
(救出されるの待った方がいいな。ここ暗いからはよ出たい)
「・・・」
「・・・」
沈黙の時間が流れる
「あの」
「・・・・」
「なんでもないです」
(はよ救出してくれないかな)
パチパチ
(なんか燃えてね)
「ガンガン燃やそう」
「森は燃やそうとしないでって言ってるよ」
「火力は調整してるんで大丈夫ですよ」
(めっちゃ煙出てきてる。死ぬって)
「げっほげほ」
「お前ら!火付けるな!煙で死ぬわ!」
「お前、、火、、付け、、煙で、、死、、」
「なんて言ってるか聞き取れました?」
「煙で死ぬしか聞き取れなかった」
「、、マズイですね。煙で殺してしまったら、蘇った後に私たちが殺されますよ」
「急いで助けないと」
腕をがしゃがしゃ動かして、右腕をなんとか動かせるようにした
「お前もうちょいこっち寄れ。脱出するぞ」
「・・分かったわ」
(【覚醒】は後10秒ほど残ってる。巣はぶち抜けるだろ)
パラパラ
(崩れてきてるから柔らかくなってるな)
素手で巣を殴りまくり巣を破った
(外見えた)
「けふけふ」
「こっち来い」
子供を抱きかかえ全力でジャンプした
「ふわ!」
(【覚醒】切れた)
「キャッチします」
杏夏が何かしらのスキルを使用し、空中まで高く飛び自分を抱きかかえ地面に降りた
「惚れてもいいですよ」
「はよ降ろして貰える?」
「ノリ悪いですねぇ」
「森燃えない?」
「大丈夫ですよ。私最近水魔法覚えたんで」
「じゃあ火を早く消せ」
「はいはい」
水を消し女王をセレスの方へ連れて行った
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