第44話無視される者

「大丈夫そうやな」


門を通ったが特に何もなく通れた


「走るぞ」


「はい」


走り始めて数分後


「あのあの!」


「なんだ?」


呼び止められ止まると


「足早すぎて追いつけないです」


「そう?」


「常時発動する移動スキルでも持ってるんですか?」


「bダッシュのことか?」


「なんですかそのスキル」


bダッシュの効果を説明すると


「移動手段としては、相当優秀なスキルですね」


「短剣は呪われてるから、持ってるままでいいし便利やで」


「他のスキルについても教えて貰えますか?」


「それは面倒。でも連携する時に問題起こりそうなスキルは教えておく」


【簒奪】と【覚醒】の効果を教えた


「簒奪から話しますけど体感確率どんなもんなんですか?」


「発動したことがない。書き方的にHPが減ってる時にしか発動しない可能性がある」


「スキル手に入れてから、HP減ったまま戦ってことは?」


「ジェネラルに刺されて傷治る10秒ぐらいの間やな」


その話をすると杏夏は驚いた顔をしながら「凄いですね」と一言だけ言った


「覚醒はどれぐらい強化されるんですか?」


「爆発的にだ。それ以外は分からん」


「激痛はどれぐらい痛いんですか?」


「滅茶苦茶痛いでも我慢して動ける程度やな。リアルでたまに来る頭痛の方が痛い」


「へー」


「じゃあ走るぞ」


「待って下さい。また背負って貰えますか?」


「いいぞ」と即答した


「いいんですね」


「さっき追いつけないって言ってたやん。追いつけないなら背負うよ」


「ありがとうございます」


詐欺ブーツで身長を伸ばし背負った


「あの短剣の位置が怖いです」


「諦めてくれ」


呪いの短剣は杏夏の足を、持っている右手にずっとある為、普通に刺さってもおかしいくない


「あ、目的の森ですよ」


「あれか何がいるんだ」


「分かりません」


「分からんの?」


(なんでここ進めてきたんや?)


「分からない方が好みかと」


「いやそうだけど」


「最悪森燃やして逃げましょう。前科はもうあるんで変わらないです」


「それもそうだな」


燃えるかも知れない森に侵入して行った


「起きろセレス」


杏夏に背負わせていたリュックからセレスを出し自分がリュックを背負い直した


「おはよう主」


「おはよう」


「・・・」セレスは杏夏の顔を少し見て何も言わずに顔を逸らした


「あの私にはおはようって言ってくれないんですか?」


「・・・」ガン無視するセレス


「主人に似てますね」とこちらを見てくる


「・・・」無視して森の奥に入って行った


「返事ぐらいはして下さいよー!」




シュルシュル

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