第39話喧嘩

(アイテムの確認でもしておくか。普通の武器が3個やな。大剣と弓と片手剣で能力とかもないから別にって感じで指輪の効果は、近くの物などを引き寄せるか、人って引き良さられるんかな。スケルトンが落とした兜も装備しとくか)


「いった!兜邪魔ですよ!」


「セレス試したいことあるからセレスに使うな」


「え?いや」


そんなことは無視して、セレスに対して引き寄せる力を使った


「なんか服が引っ張られる」


「うーん微妙かな?」


効果はセレスが来ている服がちょっと引っ張られただけ


「引き寄せの指輪じゃないですか。珍しい奴持ってますね」


「効果弱いから使わんな」


「今から行く街には鍛冶師がいるんで指輪強化できますよ」


「素材は?」


「装備によります。それぐらいの指輪なら市場で売ってる物で行けますよ」


「・・・」


「主どうした?」


「なんか嫌な予感がする」


背中をツーと冷たい汗が垂れる


「こっち行かない方がいいな」


「それならあっちの道行きますか?」


「どっちだ」


「あそこの森です」


周りを見回し森を見つけた


「あそこは何がいるんだ?」


「ゴブリンとオークと狼ですね」


「狼か」


「ただ縄張り争いをよくしてるって聞きますね」


「モンスターでも争うのか?」


「一体一体にAIがあるらしくて現実の動物みたいに縄張り争いするそうですよ」


「セレスがそんな感じか」


「?セレスちゃんってNPCじゃないんですか?」


「全然違うぞ。人食い種のモンスター」


「人食い種!めっちゃ強いモンスターじゃないですか!」


「そうなの?」


「はい!人を食べる度に強くなるんで歴戦個体はドラゴン相当に強いんですよ!」


「セレスは最初めっちゃ弱かったけど強くなるんやな。今も弱いけど」


「弱くないよ」


「足が速いぐらいじゃない?今の強さ」


「ムムム、フン!」


セレスがリュックを投げつけてきた


「あ!?」


「フン」


「お前降りろ」


「は、はい」


「セレス、俺は歯向かわれるのが嫌いって言ったよな」


「・・・」


「かかってこいよ。弱いって言われて怒るなら強さを証明してみろ」


「・・・」


セレスは体をじぐざぐに動かしながら近づいてきた


「遅い」


セレスの体を思いっきり蹴り上げた


「ぐふぅ」


「弱い」


「主」


「なんだ」


「・・・」


セレスが無言で近寄ってくる


「隙やり」


足に嚙みついてくる


「グググ」


ブチブチ


「覚醒」


【覚醒】を使い足を大きく振った


「!?」


セレスが大きく飛ぶ


「ダッシュ」


セレスの近くに行きセレスを体ごと掴む


「セレス。やっぱり逆らえないように力の差を見せてあげるわ」


思いっきりセレスを投げた


ガ!ガ!ガガ!ズザー


(結構飛んだな)


倒れて動かないセレスに近づいて行く


「生きてるか」


「いきてる」


「まだ逆らう気はあるか?」


「ない」


「じゃあ戻るぞ」


「主足が動かん」


足が動かないセレスを持ち上げ猫を抱っこするように持った


「主ごめん」


「謝る理由はないぞ」


「逆らったから」


「逆らうのは別に悪いことではない。引くのが遅すぎただけや」


「・・・」


「強い奴には逆らわずにさっさと逃げるのが、一番生き残れるからそれは覚えろよ」


「わかった」


「あ!帰ってきましたか」


「どうやってお前背負うか?」


「これ使って下さい」


下級ヒールポーションを受け取りセレスにかけた


「あのかけるんじゃなくて、飲ませるんですけど」


「そうなの。傷治ったからいいんじゃない?」


「びしょびしょ」


「日光出てるからすぐ乾く」


「じゃあまた背負ってもらって」


「面倒やなー」


「約束は守ってくださいよ」


「はぁ」


また背負い直し歩き始めた

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