第30話悪魔

(呪い効かんかったら即離れないとな)


悪魔の大きさは体感電柱の7割ぐらいの大きさで、獣が2本足で立っているような見た目に、悪魔ぽい黒と、紫の絵具に水を混ぜたような薄い紫の肌の色、頭には立派な2本角が生えていてザ・悪魔という感じだった


その悪魔にダッシュジャンプで背中に近づき上から肩に呪いの短剣を突き刺した


グサ!


「ぐお!」


(結構深く刺さったな。呪いは効くかな)


呪いが掛かっているか悪魔の肩を見ているが、元々肌が黒と薄い紫だった為、呪いが掛かった時に出る、黒く変色する変化が分かりにくかった


(見えないけどこのまま刺したままにするしかないな。プレイヤーと同じで呪われたって出ればいいんだが)


「誰だ!俺の後ろに張り付きやがって!」


悪魔を怒りをあらわにしながら、自分を振り落とそうと暴れ出した


(落ちる落ちる)


右腕を軸に体ごと右へ左へとブンブン振り回された


(呪いで手離れねぇから短剣抜けるまでずっと貼り付けるぞ)


呪いのデメリットがメリットになり一生貼り付けれると思ったが


「潰してやるよー!」


悪魔は浮き始めた


(背中地面に向けて落ちる気か!)


翼がないのに浮き始めた悪魔は一定の高さになると背を地面に向け勢いよく落ちた


「さっさと離れろ!」


「危ない」


落ちる直前に一か八か【ダッシュ】を空中で発動し、背中の方から悪魔の大胸筋まで体を移動させた


ドゴーン!!


(いったぁ肩外れたぞこれ)


手の位置を変えずに、無理に移動したからか、右手首が変な方向に向いてる


「ここなら捕まえられる」


「そうはさせない!」


悪魔に捕まりそうになったが、女騎士が悪魔の腕を攻撃し隙が出来た


「雑魚の分際で!」


頭と右肩を地面につけたまま悪魔の体を強く蹴り悪魔の背中に戻った


(肩外れてるのにやったらあかんわこれ痛すぎ。呪いも効かんし)


呪いが効いてないからさっさと離れようとしたが次の瞬間


「ゴホ」と悪魔が咳をした


(呪い効いてね?)


「なんだ!ゴホこのゴホゴホ、咳は!」


「光よ!」


「ぐおぉぉ」


「効いていますよ!」


(2種類呪いある?咳出す奴と真っ黒にする奴の)


「舐めるなー!!」


悪魔が大声を出すと辺りから風が吹き始めた


「離れて下さい!」


女騎士が焦りながらそう言うと自分の体に切り傷が付いた


(カイマイタチ!)


「風で切り刻んでやるよ!」


体中が切り刻まれ始める


(いたたた)


「さっさとその腕を離せ!」


眼で見えるほどの大きなカマイタチが自分の右腕を切り落とした


(まずい)


「覚醒」


一瞬で【覚醒】を使い左手で取れた右手を掴み、右腕とくっつけた


(治れ治れ)


驚くべきことに右手と右腕はくっついた


(さっさと攻めな。悪魔なら角折れば行けるだろ)


右手に力を込め悪魔の肩まで一気に登った


「腕は落としたはずじゃ!」


「その角折ってやる」


悪魔の角を握り左手に力を込める


「貴様やめろー!」


「光よ!」


「切る!」


女騎士と司教が自分を止めようとした腕を攻撃し動きを止めた


「貴様ら―!」


バギ


「一本目」


「ぐあああ!」


悪魔の体から紫色の煙が出ている


「二本目」


(明らかに弱体化してるな)


弱体化していることを実感しながら2本目の角も折った


「ぐお、ぐおおおー!!」


角を折った瞬間、恐ろしい速さで黒色の靄が悪魔を包んだ


(角で呪い防いでたのか、いや違うな。呪いを防ぐ為に防御に回してた、魔力か魔素か悪魔的な何かを呪いを防ぐことに使ってたのかな?やから途中で司教の光よ。が効き始めたんだろうな、で角が折れたから防御が無くなって呪いが全身回ってって感じか)


悪魔の背中に張り付きながら悪魔の能力について考えていた


ズシン


悪魔の体が地面に倒れる


(死んだかな)


ゆっくり立ち短剣を悪魔から引き抜いた


下級悪魔を倒しました経験値を3000獲得します


レベルが上がりました

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