第21話呪われた武器

(使うかこの本)


さっき貰ったスキル本を使いスキルを入手した


(効果は登録した武器を瞬時に出せるようになるか。アイテムボックスをいちいち開かなくていいから便利やな)


試しに短剣を登録して出し入れしてみた


「主すごい」


「凄いだろ」


短剣が自分の手の中に現れたり、消えたりを繰り返している


(これあるなら武器買っても良さそうやな)


武器を買わない理由として、武器を変えるのが面倒という理由があったがスキルによって


一瞬にして出し入れができるようになった為、武器を買うことにした


「武器でも買いに行くか」


「武器」


(確かスキル本売ってる隣が武器ややったはず)




カランカラン


「・・・」


(色んな武器あるな~)


店内を見回すと大剣や片手剣、盾にメイスに手裏剣すらあった


(色々あるな)


色んな武器を見ていると一目でヤバそうな武器があり。それを手に取ろうとしたら「触るな!」と大きな声が聞こえ。奥からここの武器を作ってると思わしき鍛冶師こちらにずんずんと近づいてきた


「お前の能力じゃこの武器は手に余る」


「そうですか、、僕ぐらいの奴は、どれぐらいの武器がいいですかね。短剣がいいんですけど」


鍛冶師は自分の体をじろじろと見た後「これがいいだろう」と店内にあった短剣を渡してくれ


「お前みたいなヒョロイ奴は状態異常系が付いてる武器がいいだろう。その武器は攻撃した奴が毒になる効果がある、切れ味もそこそこあるからお前にはおすすめだ」


「うーんこれのムチ版ってありますかね。短剣はメインウェポンとして使いたいので単純に切れ味が高い奴が欲しいです」


「同じ効果のムチはこれだ。短剣は少し待て」鍛冶師は店の奥に入って行った


(このムチは前のムチより軽いな)


毒にできるというムチは先端が緑色になっていて、明らかに毒毒しかった


(この武器やっぱり気になるな)


目を追う武器はさっき触るなと言われた武器だった


(黒くてちょっとデカい短剣やけどなんでヤバいんやろか。)


じろじろその短剣を見ていると奥から鍛冶師が戻ってきた


「ほら」と短剣をこっちに放り投げた


「ありがとうございます」


「付属効果はないが切れ味は一級品だぞ」


「あのこの短剣?はなんなんですか」


鍛冶師は少し嫌そうな顔をしたが話始めた


「呪われてるんだよ。この短剣」


「呪いの装備ですか」


「しかも呪いが相当強力で解呪もできないし、呪いの効果も相当ひどい」


「どんな効果なんですか」


「この前これを勝手に手に取ったバカがいてな、外せないしそいつにあげたんだが、、そいつは死んだ」


「呪いの効果で?」


「そうだ。一定期間持っていると体を乗っ取って自殺するんだ」


「呪い装備だから外せないのに?」


「ああ・・何かしらの条件があって乗っ取ってるんだと思うが見当も付かんくてな」


「自殺させる武器なのになんでここに置いてるですか?」


「勝手に戻ってきてここにずっとあるんだよ」


「移動させないんですか?」


「どうやって移動させるんだよ」


「こうやって持って」呪われました


「あ」


「お前何やってんだ!」


短剣を持った手をブンブン振るが一切落ちない


「本当に落ちないじゃん」


「だから触るなと言ったのに、、」


「ハハハ」


「ムチはただにしてやる。短剣はそれがあればいいだろ返せ」


「ムチただでいいんですか?」


「・・・死ぬ奴から金取ったら呪われそうだからな」


鍛冶師にはこれから死ぬ奴を見る眼で見られていた


「そうだ、セレス出てこい」


セレスがリュックから顔をひょこっと顔を出した


「この子に武器持たせたいですけど護身用を」


「・・・・さっき渡した短剣もやるよ。ただで」


鍛冶師はセレスを見る眼が可哀想という感情がでていた


「ありがとうございます~生き残ったらまた来ますね」


「そうか」鍛冶師は少し悲しそうな顔をしていた


呪われた短剣、毒毒ムチ、鋼鉄の短剣を手に入れた

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