第22話町を目指して

(ほんとに取れないなこの武器、効果見れるかな、お、見れるな効果は切りつけた相手に死滅に至る呪いを付与します。呪いを解呪される度に呪いが強化されます。また完全な解呪でないと持ち主の手に戻ってきます)


「?」


効果を読んだ限り自殺する効果がどこにもない


(隠し効果って奴か?腹減りの指輪は装備するまで効果出なかったし。ありそうやな)


「お兄さん!」よく通る声が聞こえた


「うん?おお九朗少年」


「お兄さん。何その剣」


「呪われてる武器や」


「え!」驚いた表情をした九朗少年は静かにこちらから距離を取った


「安心しろ。触らなければ問題ないから」


警戒した猫のようにじりじりと近寄ってきた


「他の3人は?」


「後ちょっとで来るよ。あ!ほらあそこ」


九朗少年が指を刺した先にいつもの3人組がいた


「!お兄さーん!」こちらを発見した千香ちゃんが笑顔で走ってきた


「ああ千香ちゃん久しぶり」


「はい!」


「千香急に走らないでよ」千香ちゃんの後ろから麻衣ちゃんと岩田君が走ってきた


「二人共も久しぶりだね」


「数時間前に会いましたよ」


「そうだっけ?」


「お兄さん何かありました?」


「?何もないけどどうしたの?」


「いえ口調がちょっと変わっていたのでいいことがあったのかなと」


「口調変わるのは性格的な問題やね。ノリで喋ってるから口調はコロコロ変わる」


「そうなんですね」


4人組と少し雑談をした。そして千香ちゃんにあることを聞いた


「千香ちゃんに聞きたいだけど、この世界って聖女様っている?」


「いますよこの町から近い所に」


「どこに行けば会えるかな?」


「会うことは難しいと思いますけど、、見ることはできると思いますよ」


「ふーん、、どこに行けば聖女を見れるかな?」


「あそこの門から出て、まっすぐ行った先に聖女が住んでいる町があります」


「ありがとう行って見るわ」


「あ、はい!」


「じゃあまたねー!」


別れの言葉を言いながら門に向かって走りだした


(この短剣を強化することができるぞー)


武器を強化できることが楽しみで自然と笑みが出てくる


(ああまだ笑ったダメだ。失敗したら気持ちが大きく沈む。でも楽しみやなー)


門の外の平原を走り続けた


(bダッシュのデメリット受けないんやなこの短剣)


本来スキルbダッシュのデメリットで武器は強制的に仕舞われるはずだが、呪い装備の為か仕舞われずに走り続けられている


「あ、セレス出てこい」あることを教える為にセレスを呼んだ


「何」リュックから顔だけ出すセレス


「PKするから肉いっぱい食えるぞ」


「肉いっぱい!ほんと!」


「ああ食えるぞ。ただセレスにも手伝ってもらうからな」


「分かった!」セレスのわくわくしてる声が聞こえる


「敵と戦うから痛いかも知れんが我慢してくれよ」


「・・・うん、、」


「安心しろ。セレスお前は不意打ちで敵を噛むんや」


「不意打ち?」


「ああこっそり後ろに近づいて相手の足首を噛め。そしたら相手逃げれないから」


「分かった」


「一瞬で嚙みちぎれよ。噛みちぎった後はすぐ離れて自分の近くにおって、後で渡す短剣で攻撃しろ」


「分かった」


(大丈夫かな?まあやるしかないか)


嫌われる行為であるPKをやることにした

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る