第18話子供
コ、コ、コと足音を立てながら暗い通路を歩いて行った
(見えねぇ)
真っ暗で松明の光すらない為壁を触りながら通路を歩き続けた
(長くない?この通路結構歩いてるやけど。お、光や)
10分ほど通路を歩き続け、灯りが付いている部屋?を見つけた
(なんかいる)
くちゃくちゃ
(ゴブリン?を食ってる子供?)
ゴブリンと思われる残骸の近くで、くちゃくちゃ何かを食べている音が聞こえる
(通路におる時は聞こえなかったけどなんでやろうか。ゲーム的な問題?)
通路にいる時にくちゃくちゃ音が、聞こえなかった理由を考えながら。食べている子供に近づいて行った
「・・・」
「くちゃくちゃ」
剣が届く位置に行っても、こちらを見ることすらしなかった
子供の横に「よいしょ」と声を出しながら座った
「・・・」
「くちゃくちゃ」
(素手で食べてる。ほとんどない肉をずっと嚙んでるな)
横に座り顔をじっと見ていると、ぐーっとお腹がなった
(そういや飯食べてないな)
アイテムボックスからパンを取り出し横でパンを食べ始めた
「・・・」
「くちゃくちゃ」
(最近急いで食べまくってたからゆっくり食べるの久しぶりやな)
数分後にパンを食べ終わるが、横でずっとくちゃくちゃ噛み続けている子供
(なんかHPバーみたいな奴あるけど、スキルの【HP確認】か?ここのボスには発動してなかったけど、もしかして強敵にしか発動しないのか?後でスキル作る時に入れるか、バーデカいから邪魔やし)
「なんだお前」
急に横にいた。子供が喋りだした
「食べ終わったのかい」
「見たら分からんか」
「お腹はいっぱいになったかい」
「あれでお腹いっぱいならんわ」
「ご飯でも探しに行くかい」
「お前食えば早い」
「自分ひょろひょろやから美味しくないよ」
「1日はお腹いっぱいになる」
(このままやと喰われるなどうしよか。仲間にならないか交渉するか)
「実は美味しそうなモンスター知ってるんですよ」
「いやお前食う」
(えぇ交渉までの前座すら無理やん)
「ちょっと待って下さいね」
その場でゆっくり立ち上がりズボンについた汚れを、落とすふりをしながら【ダッシュ】で急速に離れた
(戦うしかないな。ムチと片手剣で戦おう)
ムチを出そうとアイテムボックスを見ると
(ムチなくね。え?どこに、、入り口のゴブリン倒す時に落としたままや!)
相手が襲ってくるのに時間がないと考え、右手に短剣だけ装備し戦うことにした
(片手剣奪われるかも知れんから、武器一本しか持てんな)
一切何も言わずに子供が襲い掛かってきた
(危ない)
相手が立ったことで大きさが分かった。身長は小学1,2年生ほどの小さい身長。
髪は黒髪のショートの可愛い子だった。ただ目が怖い
(子供はあんまり殴りたくないんだけどな)
「・・」
「・・・」
静寂を破ったのは子供、突進しながら右手をブンブン振ってきた
「・・・」
ザ!
クールタイムが回復していた【ダッシュ】で難なく避け攻撃ができる距離だった為相手の体を狙って短剣を
振り下ろした
ザク!
「きゅ」
(硬った!刃全然通らねぇ)
「覚醒」
今のステータスだと攻撃が通らないと判断し、即座に現状最強スキルを発動した
「ダッシュ」
【ダッシュ】で距離を詰め相手の顔面をぶん殴った
「ピギャ」
ドン!
相手は部屋の真ん中らへんから遺跡の壁まで吹っ飛び壁に激突した
(弱くね)
自分が戦ってきたボスに比べて明らかに弱い。HPバーを見る限り半分以上減っている
「うううぅぅ」
「・・・」
ゆっくり相手に向かって歩いて行くと
「ピギィィ」
怯えながら頭を手で隠し出した
(とりあえずもう一発殴るか。それでテイム使えるだろ)
手加減しながら子供を殴った
「ピギ」
(これでテイムできるかな?)
テイムを使用しました
成功テイムしました
(できたか)
「う、うう、ぐすぐす」
涙目になっている所に手を差し出すと
「うわーん;;」と泣き出し始めた
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