第9話的当てゲーム

(急げ急げ―!)


ゴブリンがいた森から猛ダッシュし、町が見えてきた


(空腹ゲージは2%金はないから、多分買えない、ただ初心者が貰えるパンはあるかも知れない。最悪4人組に貰おう)


そんなことを考えながら町に入って行った


(パンはどこだ)


町の中を急いで見回すと九朗少年と思わしき声が聞こえた


「準備はできた!ゴブリン退治だ!」


(あっちだ!)


声が聞こえた方に急いで走った


「うん?お兄さん!」


「九朗少年パンは持ってるか!」


挨拶や状況を説明する時間すら惜しい為、九朗少年の肩を掴みながら聞いた


「え!ないよ!さっき食べた!どうしたの!」


「お兄さんどうぞ」


「助かる!」


後ろの方にいた千香ちゃんが、いつの間にか近くにいてスっと出てきてパンをくれた


満腹度がマックスまで回復した


「また課金パン?」


「はい」


(優しいなこの子達、、なんで課金パン2個も持ってるんやろか、、初回課金特典で付いてきたのかな?)


「ありがとう助かったよ」


何故課金で買える物を、持っているのかは深く考えずに感謝した


「いえいえ」


「それでお兄さんどうしたの?」


「どうした?空腹ゲージが2%切ってたから急いでなんか食わないとって」


「空腹ゲージ空っぽになったら、まずいの?」


(この様子から空っぽになっても死なないな、持続ダメかな?それはそうとしてめっちゃ千香ちゃんがニコニコしながらこっち見てくるな、、なんか要求されそうだな)


「空っぽなったら何が起こる分からんくてさ、、」


千香ちゃんはとりあえずほっとくことにした


「そんなにお腹減るってずっと戦っていたんですか?」


「ずっと戦ってたね。粛清モブも倒すぐらいには戦ってた」


「粛清モブ?」


「ここでは呼び名違うのか。えっと同じ敵をずっと倒してたら出てくる強い敵」


「え!」


ニコニコしていた千香ちゃんが驚いた表情をしていた


「お兄さんほんとに倒したんですか!?」


「倒したよ」


「凄いですよお兄さん!あの敵30レべで倒せるって言われてるんですよ」


(そんな強かったか?)


「そん、なに強くないと思うけど、、」


たまたま出てきたレアポップモンスターじゃないかと思い始めた


「レア敵だったかも知れないな、、」


「モンスターの名前はなんでした?」


「確か突然変異い、「レアじゃないです!変異敵!」


「粛清モブだったの?」


「はい!」


レアポップを粛清モブだと勘違いしてなくてよかったと安心した


「どうやって倒したんですか!」


「石斧が大量にあったから投げまくって近づいてきたらムチでしばいてころ、倒したね」


倒した方法を教えると千香ちゃんは凄く笑顔だった


「わ、わああ」


(嬉しすぎて言葉でない外国人みたいになってるな)


「少しいいですか?お兄さん」


「どうしたのい、、、岩田君」


「、、さっき的当てゲームがあったんですよ。お兄さんなら景品取れると思いまして」


「あーさっきのあの難しい奴か」


「あんた全然当たらなかったわよね」


「うるさい!」


「行ってみようかな」


的当てゲームなるものがあるらしいので連れて行ってもらった


「お、さっきの子達じゃないかまたやりに来たのかい?」


「違うよ。僕がやるんじゃなくてこのお兄さんがやるの!」


「イケメンの兄ちゃんがやるのかい初めては無料だよ」


「ははは」


(人多すぎやろここ、めっちゃ見られる気がする、、)


「的に当てる物を選んでくれ」


そういうと店主はボール、クナイ、手斧を出してきた


「、、この石斧ゴブリンが持ってる奴と同じですかね」


「お、そうだよ~ゴブリン倒せば落とすから安いんだよ」


「これで行きます」


「そうかいルールは単純あそこにある的に当てればいいよ」


「お兄さん頑張って」


「ああ」


(お腹痛くなってきたな、、的との距離はそこそこ、、行けるな)


「フー」


緊張をほぐす為に深呼吸をした


「よ」


的をよく狙って石斧を投げた


バン!


「ど真ん中か」


石斧は見事命中


「お兄さん凄いよ!」


九朗少年は喜びの余り、自分の手を握ってぶんぶん振ってくる


「ああありがとう」


「これは凄いねにいちゃん。次の凄く難しい的当てはやるかい?」


「凄く難しい的当て?」


「次は距離は同じで的が動く。今終われば景品は貰えるけど次の的当てをやって失敗したら何ももらえない成功したらプラスで貰えるけどどうする?」


「やります」


「即答かいちょっと待ってくれよ準備するから」


「お兄さん大丈夫なの?」


「え?分からん」


「えぇ?」


「準備できたよ」


的は一定の速度で左右に動いている


「フー」


当たるか分からないが、報酬が美味しくなるなら行くのがゲーマー精神。そんな気持ちで的を狙った


「よ」


バン!


「おーし」


石斧は見事命中ど真ん中


「おお!お兄さん凄いよ!」


九朗少年が抱き着いてきた


「これは凄い、景品はこれだよ持っていきな」


「どうも」


装備品を入手しました


力の指輪と治癒の指輪を手に入れました


(力の指輪は力+2で治癒はスキルがあるなクールタイム10分で効果は最大HPの5%を回復か強いな)


「いやー凄いねお前当てれる?」「いや無理無理」 「あの人凄いな。フレンドになってもらおうかな」


後ろの方で見ていた人達が、騒がしくなってきた


(厄介ごとに巻き込まれそうやから離れるか)


4人組と一緒に離れようとした時


「おい!お前!」


突然怒っているような声が聞こえてきた


「はい?なんでしょうか?」


「お前それ不正して手に入れただろ!」


「え?」


「俺はレベル30で投擲スキルもあるのに当てられなったのに!スキルすら使ってないお前が当てれるわけないだろ!」


「えぇ、、」


(変な輩に絡まれたって、、こいつが持ってる腕装備、鉄やな、)


「お兄さんは不正なんてしてないよ!」


「ああ!なんだガキどっか行っとけ!」


「ぐ、」


九朗少年が怒鳴られて少し怯えている


「千香ちゃんこのゲームって決闘システムあったっけ?」


「え、?あ、ありますけど、、」


「おい決闘しないか!」


変な輩に対して決闘を申し込んだ


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る