皇帝のかぎ煙草入れ

「初めてカーの長編を読むのだけれど、どれがいい?」と訊かれたら、これをオススメするかも。いかにもカーな『三つの棺』もいいんだけれど、ちょっと盛りすぎでカー酵素とかカー抗体を持っていない人は消化不良で胃もたれを起こすかも。



???シンキングタイム???


 何度でも言います。困難は分解せよ、と。

 今回は「皇帝」「かぎ煙草入れ」、そして、前シリーズからこの企画で何度も筆者を苦しめている「の」。

 まぁ「皇帝」は「エンペラー」、“empeler”でしょう。

 問題は「かぎ煙草入れ」。「煙草」は「シガレット」。“sigarett”か。そうなると「煙草入れ」は「シガレットケース」で“sigarett case”。

 ん、待て、「煙草」は「シガー」じゃないのか。“sigare”。

 問題は「煙草」じゃなくて「かぎ煙草」な点。あたし、吸わないから知らんけど、あれでしょ。火をつけて煙を「吸う」煙草じゃなくて、お香みたいに匂いを「嗅ぐ」んだしょ?

「嗅ぐ」ねぇ…… 「スナッフ」みたいな単語なかったっけか? “snuff”。



 というわけで

【Snuffsigarett Case Of Empeler】

 で、どうでしょう?



 正解は

【The Emperor’s Snuff-Box】

 でした。



 今回は“the”をつけなかったんだけどな。あんのかよ。「Theつけるかつけないか問題」はきちんと説明できたら、英語学習ものとして有用なものになるかも。まぁ、やらんけど(だからダメなんだってば)。

 そして安定のスペルミス。“empeler”ではなくて“emperor”なのね。LRの間違いでなく“o”とは勉強になります、はい。ちなみに「煙草」は“cigarette”。SじゃなくてCですか、そうですか。ちなみにちなみに“cigar”は「葉巻」。「煙草入れ」は“cigarette case”。

 まさかの正解の“snuff”は動詞だと「吸う」「嗅ぐ」。名詞だと「嗅ぎ煙草」。



★★★作品情報★★★


 皇帝のかぎ煙草入れ(ディクスン・カー著/井上一夫訳/創元推理文庫)


 別れた夫と一緒に犯行を目撃したために正直に証言できずに無実を証明できない、というシチュエーションがお見事。この作品をクリスティは絶賛したとか。理由はわかる気がします。


!!!復習メモ!!!


 Emperor 皇帝

 Snuff-box かぎ煙草入れ

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