第7話

「そうかにゃ?じゃあ、あの、そこの猫様?」


猫様は、白い猫に話しかける。


『にゃんだ?』

「この辺りで、天狗と言う妖怪を、見かけませんでしたにゃ?」


猫様は、気持ち悪い位に、仕立てな態度で話す。


『見てニャイけど…?』


白猫は、何だか困惑した感じで返事をした


「分かりましたのにゃ」

『それじゃあ、私はこれから家に帰るから』


白猫は、そう言い、そそくさと帰っていった。


「何だか、気味悪がられてにゃいか?」

「そりゃ、そうでしょ、めちゃ気味悪かったわよ。見てた、私はめっちゃ笑ったけど…くふっ!」


シロネは、笑いを堪えていたが、我慢できずに吹き出してしまった。


「にゃに!?おい、女狐お前が、仕立てに出ろと、言ったではにゃいか」

「あれは、冗談よ。でも、まさか、本気にするとはね」


シロネは、笑いが混じった声で、そう言う。


「にゃに!」

「でも、アンタだって、天狗の情報を何ひとつ得てないでしょうが?」

『あの?そこの、お二人さん?』


シロネと猫様が、また喧嘩をし始めると、一匹の黒い猫が、話しかけて来た。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る