黙る理由

もちっぱち

黙る理由

オレだって 


好きで

黙っているわけじゃない


言ったら 負け

話したら 負け


疲れたの 一言で

ケンカするって 分かってる



ずっと 黙って

話を 聞くのを

シャットダウンした



本当は 喉から 手が出るほど

辛い って 言いたいんだ



今すぐにでも

横になって 寝てしまいたい


だけど 休んだら

きっと 暴言 飛び交うんだ


スマホゲームで 現実逃避して

頭を クリアに させた


それでも 外野の 声は 止まらない


無視 し続けたら


近くで 溺れた ように


泣いている


苦しくなっている



オレだって 泣きたいんだ

オレだって 苦しいんだ


プライドあるから 言いたくない


やれば いいんだろう

オレが やれば。


仕方ないから

残り少ない 力振り絞って

動くんだ。



父親だって 休めないんだ

仕事で 疲れていても

ウチで やること 急かされる


自分ばかり 辛いなんて

いうんじゃない


辛いのは お互い様だ



疲れの 度合いを 

ものさしで はかっても 

意味はない


ケンカの 原因作るだけ



いつも ありがとう

いつも ごめんね



そんな言葉が 言えたら

苦労しない


男の プライド 許さない


騒いで 愚痴っても 良いから


お願いだから 

オレの ひとりの 時間も 考えて


同じ 人間 なんだから


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

黙る理由 もちっぱち @mochippachi

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る