待ってたぜ。
待ってたぜ。
どうしてこんなところにいるのかって?
おいおい。言っただろ。お前が来るのをずっと待ってたんだよ。随分遅かったなぁ? えぇ?
どうせまた俺以外の奴と楽しんでたんだろ?
ぁぁあ、そいつは嫉妬しちまうなぁ、けどよこうしてまた出会えたんだ。楽しもうぜ?
あぁ? そんな暇はないだと? 世界が大変なんだって? お前がそれを止める? 救う?
フ、フフフハハハハハハハハ!
……だから、どうした?
そんなものは関係ねぇよ。意味もねぇ!
お前はここで、俺と楽しむんだ。
世界を救うのはその後で良いじゃないか。
いや? 違うな。世界なんて救わない方がいい!
滅び行く世界で終わりの終わりまで、舞い躍り楽しもう、戦え、俺と、語り尽くせ、剣で、血を滾らせて、流して、傷を作っては刃で舐め合い、拳で慰め合おう、いつまでも、いつまでも永遠に! 殺して、殺されて! なぁ、一つになろう!
きっとそれは素敵なことだぜ。あぁ心が踊る! お前もそう思うだろ? なんだよ? 思わねぇ? そんな筈ねぇ!
お前が俺のことを思ってねぇだなんてそんな筈ねぇ!
俺はお前をこんなにも思ってるんだからさぁ!
でも、いいぜ。お前が行くと言うなら。行けばいいさ。
俺はいつまでも待っててやる。
ただし、俺を置いて行くなら世界は諦めることになるぜ。
フハハハハ。
これがなんだか分かるか?
鍵だよ。世界を救うための、な?
俺だって何もせずにお前を待っていた訳じゃねぇよ。お前と殺し殺されるためになら、技を磨いて首を洗って策を巡らせるさ。
さぁ、もういいだろう?
分かっただろう?
やろう。我慢できねぇ。
そういう運命なんだ。宿命なんだ。俺たちは歯車のように互いに噛み合い削り合い世界を回して、終わらせる。
これが最後だ。心行くまで楽しもう。愛してるぜ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます