弟と仮面の男。
貴様のことなど知らない。
私が兄だと? 馴れ馴れしい奴め。
勘違いも甚だしい。
私に弟などいないさ。
私を慕う弟などいない。
ましてや、私の前に立ちはだかり、震えながら剣を向ける弟などいよう筈もない。
私に恐れをなしているのなら立ち去るが良い。
特別に見逃してやる。
どこの誰とも知らぬ貴様の兄とやらに免じて、憐れな『弟』を見逃してやろう。
あぁ、約束は守ろう。この仮面に誓って、な。
ただし次はない。
また私の前に現れたなら、貴様を切り捨てる。
貴様がたとえ何者であろうと。
たとえ、本当に弟だったとしても。
……ふん、馬鹿馬鹿しい。
二度と貴様が目の前に現れぬことを祈るよ。
さらばだ。
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