第10話 体験教室
ブラックジャックで大勝ちしたなつちゃんは景品にお菓子詰め合わせ(計3000円分)が貰えた。
「なつちゃん良かったね」
「うん!」
「次はどこ行こっか?」
「う〜ん、あっ! 科学部もう一回行きたい!」
「じゃあ次はそこ行こっか」
そういえば科学部って今何やってるんだろう。全部の時間同じことやってるわけじゃないだろうし。
◇ ◇ ◇
「今は(科学を使った)お菓子作りをしてまーす! ぜひご覧くださーい!」
科学部の部室の前に着くと小さい子達が机の周りに集まって輝かせながら机の上で行われていることに目を輝かせていた。
机の上では
・太陽光で作ったポップコーン
だったり
・冷凍庫を使わないアイスクリーム
他にも
・色が変わるムース
・つぶつぶゼリー
があった。
「なつちゃん、どれ見てみたい?」
1人一個見たところのお菓子が貰えるらしい。
「う〜ん、アイスクリームがいいな」
「じゃあそこ行こっか」
アイスクリーム作りをしている机に向かうと予定表が書かれていてちょうど始まる時間だったみたいで近いところに立つことができた。
「では、冷凍庫を使わないアイスクリーム、を始めたいと思います。必要なのは生クリーム、砂糖、バニラエッセンス、塩、氷だけ! お家でも簡単に出来るのでおうちに帰ったらぜひやってみてね!」
「じゃあまずは……………だれかお手伝いしてくれる人はいるかな? 手伝ってくれた人には特別に、他の子よりも多くアイスをあげるよ!」
子供にアイス、そんな事を言われたらぁ…………黙ってらんないよね。もちろんなつちゃんも手を挙げてる、目一杯ね。
「お、おー…………いっぱい。じゃ、じゃあ…………そこの主張が可愛い女の子、おいでー」
「は、はい!」
手招きされたのはなつちゃんだった。
人の間をするするすり抜けていってあっという間に部員の前に辿り着いたなつちゃんは目を輝かせながら置かれた食材を見ていた。食べちゃ…………ダメよ?
「じゃあまずは、大きいジップロックに塩と氷を入れてね〜」
「こ、こう?」
「そうそう、そしたら次に小さいジップロックに生クリーム、砂糖、バニラエッセンスを入れてね」
「…………できたっ」
「よし、準備は終わり。あとは〜…………全力で振れ!!!!!」
「うん!」
なつちゃんは食のことになると凄い力を発揮する。これは知ってた。けど、今回のなつちゃんからはいつも以上の気迫が感じられた。だって、部員さんが若干引いてるレベル(秒速10回)で振ってるんだもん。
「もも、もういいかな。中見てみよっか」
「え〜? まだ出来るよ?」
けろっとした顔で言うなつちゃん、恐るべし。
「あー…………もう十分だと思うから、足りなかったらお願いね?」
「は〜い………もっとしたかったなぁ」
「わっ! 今までにないくらい完璧に出来てる…………」
部員さんが出したアイスは結構硬くなっていて売っているアイスと変わらないくらい硬くなっていた。
そこから一口ずつ配られていって、なつちゃんには余ったアイスが全部渡された。
「なつちゃん、自分で作ったアイス、どう?」
「おいしい! ゆうお姉ちゃん、今度家でも作ってみよ!」
「そうだね。味も色々作ってみよっか」
「うん!」
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