第7話 お風呂(with母)

「いやぁ〜手伝ってくれてありがとうね。それと、アレはナイショでお願いね」


「うんっ!」


なつちゃんのことは可愛いお洋服(友達に強制的に買わされた物)でばいsy……ゴホンゴホン、約束したからお母さんに伝わる事は無いだろう、伝わったら私の人生がツムツムになっちゃうからね。


少ししてお母さん達が帰ってきた。

今日の夜ご飯はこの後は忙しいという事もあって、お惣菜と冷凍食品で済ませることになった。


「優奈、お母さん達荷造りしてるから先にお風呂入っちゃいな〜」


夜ご飯も食べ終えて自室でゴロゴロしてるとお母さんにお風呂に入るように言われた。


「は〜い」


自分の部屋を出て脱衣所で服を脱ごうとした瞬間、トントントンと扉を叩く音が聞こえた。


「誰?」


「私よ、優奈」


そう言う声が聞こえて来たと思ったらガラッと脱衣所の扉が開けられてお母さんが入って来た。


「ちょっ! お母さん!?」


脱衣所に入って来たお母さんは既に下着姿で、もうお風呂に入る気満々だった。


「ふふったまには良いでしょ? このお家では最後のお風呂なんだから、最後くらい親子で入りましょう♪」


うぅ………まあ最後だし、お母さんも何か話したいこともあるんだろうけど…………いくら親子といえど高校生ともなるとちょっと恥ずかしい。

それに、お母さんは何がとは言わないけど………………大きいから目のやり場に困る。


「あらあら、そんなに見つめちゃって♡ 吸う?」


「す、吸わないよ! 先入ってるからね!!」


私の視線に気付いたのかお母さんは恥ずかしそうだけど嬉しそうにほっぺたを赤くしながらお母さんの豊満な2つのメロンを持ち上げる。


私は急いでメロンから目を離して浴室の中に入る。

シャワーで体をサッと流して湯船に浸かる。


「ふぅ〜やっぱり湯船があると落ち着くなぁ〜」


肩まで浸かる。

湯船の中に入ってすぐにお母さんも入ってくる。お母さんはシャワーを浴びるとそのまま体を洗い始めた。


「お母さんは先に体洗うの?」


「そうよ〜。優奈が小さい頃は色々心配だったから先に湯船に浸かってその後一緒に洗ってたけど、もうそんな事しなくても良いからね」


「ふ〜ん」


お母さんは私の質問に答えながら慣れた手つきでシャンプーを泡立てて髪を洗っていく。機嫌が良いのかお母さんから小さいけど鼻歌が聞こえてくる。そして、それには聞き覚えがあって


「お母さん、その鼻歌って…………」


「あら、聞こえてたの? そうよ、優奈が初めてお母さんに歌ってくれた歌よ♡」


お母さんが歌ってるのは私が幼稚園くらいの時に毎日見てたアニメの主題歌だった。……………そういえばお母さんはいつも一緒に見てくれてたなぁ。お母さんのお膝の上に座らされて、一緒に…………………ふふっ懐かしい。


「あのアニメ優奈好きだったわよね〜。幼稚園から帰ってきては『ママ! プィキュアみたい!』って」


お母さんが遠くを見るような目で懐かしそうな顔をする。


「うぅー恥ずかしいからやめてよ〜」


「ふふっあの頃は大変だったわ〜。体が弱くてすぐにお熱出して寝込んじゃうし、人見知りで恥ずかしがり屋さんだから病院行くのも大変だし、甘えん坊さんだからず〜っとお母さんに抱きついてるし」


お母さんが笑いながら言う。

そしてシャワーでシャンプーを洗い流すとそのまま湯船の中に入ってきて


「けど、こうして元気に育ってくれてお母さんは嬉しいわ」


「お母さん…………」


お母さんが私の頭を撫でながらそっと抱きしめてくれた。

お母さんの柔らかいメロンに顔が埋められる。ちょっと気持ちよかった。


「ちっちゃい頃はお風呂の中でおトイレしそうになってた時は焦ったわよ〜」


「ちょっ! そんなこと言わないでよ〜!! 」


湯船からザバァと出て髪を洗い始める。

まったく、小さい頃の話を聞くのは恥ずかしいから今度からはしないようにしてもらおう。じゃないと私の精神が持たないよ。


「お母さんが髪洗ってあげようか〜?」


「ん、いい。お母さんはゆっくりしてて」


「そっか………………もう、なんでも手伝ってあげないといけない子供じゃないもんね」


お母さんが少し悲しそうな声をだす。

……………心がキュッとなるのを感じる。


「はぁ………………お母さん、髪の毛洗って?」


「うん、良いわよ♡」



◇ ◇ ◇



「お…………お母さんの…………嘘つき……………」


「ふふっ楽しかったわ〜♡」


あの後、私は髪の毛と一緒に全身をくまなく綺麗に洗われた。抵抗しようとしたけど私の弱点である脇腹と耳を責められて力が入らなくなって、そのままお母さんの思うがままにされた。


「さっあがりましょうか」


浴室から出てお母さんに体を拭かれてやっと解放される。

パジャマに着替えてドライヤーを持ってリビングに戻ると七海さんとなつちゃんが段ボールの整理をしている最中だった。


「あっおかえり〜。段ボール並べておいたよ〜」


「え〜? ゆっくりしててって言ったのに〜」


「ふふっいいの。さっ奈月お風呂入りに行くわよ」


「うん、お母さん」


お風呂に入り行く2人を見送って私は座布団に座って髪の毛を乾かす。お母さんは冷蔵庫からお酒とチーズを取り出して晩酌を始めた。

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