第2話優しいお兄ちゃんを見せつけろ

 起:健太も実はお兄ちゃんで、4歳の妹がいる。今日は妹とおままごとをしているところを意中の女の子に見せるらしい。だから、好きな女の子を自分の庭に呼んでいた。実際、健太は妹の面倒見がいい。


 


 承:「お兄ちゃんボールもって」と言って妹が健太にボールを渡して一定の距離を開けだす。そうか、キャッチボールがしたいのか。と健太もそのことに気づいたらしい。力の制御が下手健太は目一杯ボールを投げる。


 


 転:しかし、ボールは遠くまで飛んでいく。すると、妹が四つん這いになって「ワンワン」と言いながらボールを取りに行き、口に咥えて再度健太にボールを渡す。その姿は言うまでもなく飼い主にボールを渡している犬のそのものであった。


 


 結:「健太君は女の子に犬をさせる性癖があったのね、私そういうのちょっと無理なんだけど……」4歳児の行動は予測不能過ぎて怖いので、みんなも注意しよう。その後、健太はトイレから一時間くらい出てこなかった。

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