第1話 第3節 魔法

リリアと一緒に魔法学院に向かう途中、悠真は不思議な光景に出くわした。道端にあった小さな花壇から、色とりどりの花が次々と飛び出してきて、空中で舞っていたのだ。悠真は驚いて立ち止まった。


「これは……魔法……?」


悠真は目を見張った。自分が今まで見たこともない美しい光景だった。


「そうです。これは花魔法というものです。花のエーテルを操って花を咲かせたり動かしたりすることができます」


リリアは嬉しそうに言った。


「花魔法……?」


悠真は興味深く聞いた。自分もエーテルを操ることができると言われていたが、それがどんな魔法になるのか分からなかった。


「ええ、花魔法は私の得意な魔法の一つです。私はこの国で最高の花魔法使いですから」


リリアは自信満々に言った。


「最高の花魔法使い……?」


悠真は感心した。リリアは王女であり、魔法学院の学長でもあり、最高の魔法使いでもあるのか?


「そうです。私はこの国で最もエーテルに精通しています。私はあらゆる魔法を使うことができます」


リリアは誇らしげに言った。


「あらゆる魔法……?」


悠真は驚いた。自分はまだ一つも魔法を使ったことがなかった。


「それはすごいですね。でも……どうやって魔法を使うんですか?」


悠真は素朴な疑問を口にした。自分も魔法を使ってみたかった。


「それは私が教えます。私はあなたの魔法の師匠ですから」


リリアは笑顔で言った。


「魔法の師匠……?」


悠真は戸惑った。自分は異世界に転生したばかりだった。そんな状況で魔法の師匠なんて必要なのか?

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