第12話 橋本の家で
さて、急いでやってきたのは橋本のところ。まぁ、どこにいるかはわからなかったけど、急いで戻って鬼瓦に聞かせたからな。
もう時間も時間だし【転移】を使って行ったのだ。さっさと終わらしたかった。その代償に体力は限界が近づいてるけど……
ピンーポーン
俺は礼儀正しい人だからね、インターホンを押すくらいするよそりゃあ。
本音は今すぐにでも窓かち割って橋本の部屋の中に入りたいくらいなんだけど。
それやっちゃったら鬼瓦たちと一緒になるからねぇ…。
『どちら様でしょうか?』
応対してきたのは女の人の声。恐らくお母さんだろう。
うーん。本当の目的を言っちゃってもいいかもしれないけど。そしたら家の中に通して貰えないかもしれないから、とりあえずクラスメートって言うべきか。
「はい、僕、トール君のクラスメートです。今日は用事があって……」
あ、もう今夜の6時くらいだけど。『夜分遅くに〜』とかは言わなくていいよな?
え、良いよな!?
『そうだったんですね、お入りください!』
あー良かったァ…!ちゃんと通して貰えそうだァ…!
そしてしばらくすると、ガチャッという音がして玄関のドアが開いた。
「どうぞどうぞ、トールの部屋は2階に上がって左手にありますから…!」
「では、お邪魔します…!」
もちろん、家に上がるときは靴を揃えて、しっかり手を洗ってから橋本の部屋に行く。
あ、ここどこでも橋本の部屋か。……トールの部屋に行く。
アイツのことを名前で呼ぶのはすっごく不愉快だがまぁ仕方なし。このままだったら違和感でちょっと嫌だったからな。
コンコン
……こういうときのノックって4回するべきだって前世にネットで見たけど、2回でいいか。
ちなみに、2回はトイレに人がいるのかどうかを確認する時に使うらしい。
まぁトールの部屋はトイレみたいなもんだしな。いいの、いいの。
「はーい。母さん?入っていいよー。」
……まぁ母さんではないけども。入っていいよ、との許可が出たので部屋の中に入る。
そう言えば。トールも【身体強化】持ってたよな。もし襲われたら?
………俺【転移】持ってるじゃん。大丈夫、絶対大丈夫。だな。尚体力は知らない。
一歩、トールの部屋の中に踏み入れると、めっちゃトールは驚いた顔をしてこちらを指差してきた。
「おい、なんでお前が…!鬼瓦さんに潰されたんじゃ…!」
「鬼瓦?あぁ。あの虫けらか。潰してきたぞ?蚊みたいにな。」
圧倒的強者の立場からかける言葉気持ちえぇ…!今まで色々されてた相手にってのがより嬉しい…!
「は…?なにハッタリ言ってんだ?そんなわけ無いだろ?」
「それがあるんだよなぁ…」
と、俺は証拠となる鬼瓦が膝から崩れ落ちた画像を見せようとしたのだが…。
撮るの忘れてたや。けど大丈夫。俺にはこれがあるからな。
テッテレー!【コラ画像生成】!
ちゃんと膝から崩れ落ちた鬼瓦を思い浮かべて…?
「フンッ!!」
……あ。今トールの前じゃねぇか。どうしよ。ま、いいか。どうせ関わらなくなるんだし。
落ちてきた写真を手に取り、証拠としてトールに見せてやる。
「………」
トールは驚きのあまり無言になって、俺の方を睨んでくる。………青白い顔で。
おもしれぇ!!そんな顔をで睨んだって誰も怯まねぇってwはよ屈服しやがれベイベー
「さて、トール君よぉ!頼みの綱の鬼瓦はどっかに行ったみたいだが?お前はどうするんだ?」
「………」
あら、無言。いいんですかね?そんなんで。俺、問答無用で寝取り写真見せちゃうけど?
いいの?あのアヘ顔ダブルピースの写真。君、見たら頭おかしくなっちゃうんじゃないの?
「じゃあ、トール君。1つ俺がいいことを教えてやろう。今から見せる写真をよーく見ろよ?」
_______
僕、わかったことがあります。このダンジョン配信ものだらけの環境の中で、ダンジョン配信ものじゃない作品が伸びるの、難しすぎないか!?ってことです。
ランキングがなかなか伸びないんですよね、最近。
けど、そんな環境で伸びれたなら!めっちゃめちゃかっこいいと思いません??
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