五限の水泳終わり

和樹「眠い」


隆太「そだな」


和樹「次ってなんだっけ」


隆太「数学。ってかいつもそうだろ」


和樹「いや、もしかしたら違うかなって」


隆太「そのもしかしたら、だったらよかったのにな」


和樹「……」


隆太「……」


和樹「あかん、眠過ぎるわ」


隆太「何で関西弁?」


和樹「このほんわかした気持ちが、どうにも関西弁を誘い出してくるんだよ」


隆太「お前関西生まれでも関西育ちでもないだろ、誘い出される関西要素皆無じゃん」


和樹「ほんわかしない?」


隆太「ほんわかするのって、吉本新喜劇のあの音楽だろ?」


和樹「そそ、眠くなるんだよねぇ」


隆太「吉本的には大失敗な感想だな、せめて笑ってやれよ」


和樹「……」


隆太「……」


和樹「……そういや、宿題あったっけ?」


隆太「……あー、あったな、40ページのとこな。もう終わったけど」


和樹「やばいやばい! やってないって教えて! もうあと五分しかないじゃん! 鞄の中にある!? 漁って良い?」


隆太「はぁ、眠気が冷めて良かったな」


和樹「え、なーんだよ、マジにあると思ったじゃん」


隆太「いや普通にあるぞ」


和樹「ちょっと失礼しますね~ガサガサ」


隆太「おい勝手に漁んなって! ってかまだ濡れてんじゃねーか! せめて拭いてから漁れ!」

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