雨雨雨雨雨
和樹「この前雨にうたれて散歩してみたんだけど」
隆太「この前って、あの大雨の時か? 凄い降ってただろ、風邪引いてないか?」
和樹「馬鹿だから大丈夫、そこら辺はたんぽ出来てるよ」
隆太「いや馬鹿でも普通に風邪引くからな? この前のテストの酷い点数を体調管理の一貫にしてんじゃねぇ」
和樹「それはそうだけどそれだけじゃなくて、ほら、ちゃんと湯たんぽ抱いて寝たからさ」
隆太「まさかそれも担保とか言うんじゃないだろうな?」
和樹「え、たんぽってそういうんじゃないの?」
隆太「心配するな、俺はお前の成績くらい一緒にテスト勉強してやって引き上げてやれる系友達だからな」
和樹「これが担保ということか」
隆太「担保っていうか、連帯保証人みたいな感じだけどな。それよりも、雨にうたれてどうだったんだよ。想像する限り解放感があって、涼しい気持ちになれると推察できるけれど」
和樹「あーそれね、帰ってから寒気でクーラーいらずでさ、へっくちょい」
隆太「帰れ」
和樹「冗談冗談、確かに昨日は大雨だったけれど、俺が出たのは雨足が少しだった時だって。シャワーみたいだったよ気持ちよかった」
隆太「そりゃよかったが、雨って汚くないか? 臭いしさ」
和樹「あー、その雨の匂いって別に雨が匂うってわけじゃないんだよ」
隆太「え? そうなの? なら何で、雨の時ってあんな匂いするんだ?」
和樹「微生物のおならなんだってさ。『チコちゃんに叱られる』でやってた」
隆太「なお駄目だろうが。何かの化学物質の匂いとかじゃなくておならって」
和樹「でも雨の匂いって好きなんだよね、お日さまの香りの次に好きなんだよ」
隆太「おならとお日さまの香りを比べるのは、流石にお日さまに失礼だろ」
和樹「そう? あれ布団の微生物やダニが太陽光で死んだ匂いだけど」
隆太「それもそういう系なのかよ。比べ物にならないっていうか、ただただ五十歩百歩じゃねーか」
和樹「とまぁそんな匂いを楽しみながら雨の散歩をしていたんだけど、ロイコクロリディウムに寄生されている蝸牛見つけてさ! マジでラッキーだったんだー! それだけ!」
隆太「生物好きなことは非常に結構だが、それだけなら傘させよ……」
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