三つ編みメガネで眉太めですがデビュー生活快適でありますわよっ‼︎

猫の集会

三つ編みメガネですっ‼︎よろしくお願いいたしますっ٩( ᐛ )و

 わたしは高校一年生。

 

 これから高校デビュー致しますっ‼︎

 

 ある意味違った意味で。

 

 

 フフフ…、フフフフッ。

 おっと、いけないいけない…。

 

 笑うのは、心の中でだけよ。

 静かになさい、

 わたし。

 

 自分に落ち着くよう言い聞かせて静かに自分の席へと座った。

 

 静かに…そして姿勢を崩して。

 

 くろぶちメガネをクイっとあげて、教室をチラチラチラリと見回した。

 

 ⁉︎

 

 チラチラ見渡すとなんだかイケてる男性がわたしとおめめがバッチンこと合いましたわ。

 

 う、運命ってやつかしら♡

 

 ってんなわけあるかい‼︎ですわ。

 

 そのイケてる男子ったらわたしと目が合うなり、

「見てんなよ、ブス」

 っておっしゃったのよ。

 

 あはははっ、クフフっ。

 

 思わず笑ってしまいましたわ。

 

 するとまた、その男子ったら

「キンモッ」

 といいフィッとお顔を背けたの。

 

 ふぅ〜ん。

 

 わたしは、その男子を見ながら自分の三つ編みをクルクル指で回したわ。

 

 これは、面白い高校生活の幕開けだわっ‼︎

 

 あー、学校ってたのし〜っ‼︎

 

 のびのび過ごせるわぁー。

 

 お昼は、わたしと同じようなクラスでは目立たない大人しめの女子とご飯。

 

 彼女は、漫画オタクだ。

 

 わたしも漫画は、大好きだ。

 なのでよく、漫画の交換なんかして高校ライフをエンジョイしている。

 

 そんなある日席替えが行われて、あの入学当初わたしをキモい扱いした男子が斜め前に…

 

 そして、隣の席にはおとなしい男子。

 

 お隣さんは、背は高いが前髪が目にかかり表情などはよく見えない。

 

 とにかくいつも下を向いている…。

 

 そんなわたし達が隣同士になると斜め前の男子が、オタクのお見合いか⁉︎ってんだよ‼︎とわたし達を小馬鹿にしてきた。

 

 あはははっ

 ニヤリ

 

 その言葉にまた笑ってしまいましたわよ。

 

 そして、暇さえあればわたし達をディスるその男子。

 

 くふふふっ。

 

 そんな様子をいつもじっと見てる隣の席の男子。

 その男子がボソッと鳴海なるみさんは、強いね。とつぶやいた。

 

 なのでわたしは、

「人はね、気の持ちようでなんにだってかわれるんだよ」

 とニッコリした。

 

 

 そんな次の日、わたしは消しゴムを忘れた…

 

 一人アタフタしていると隣の男子がそっと消しゴムを貸してくれた。

 

「ありがとう」

 とお礼を言うと、静かに頷いた。

 

 

 その日の帰り道、消しゴムを買いに文房具屋さんに一人で向かっているとあの隣の席の男子と斜め前のいつも茶化してくる男子が一緒にいた。

 

 というより、これは…

 このままじゃ、あのおとなしい男子が奴にやられてしまう可能性大だわね。

 

 ‼︎

 

 わたしは、急いでメガネを外しポケットに入れて髪を解いた。

 

 スカートもクイっと上げてね。

 そして、眉をゴシゴシ消した。

 

 そして、

「あれ〜、イケメンのお兄さ〜ん。何してるのぉ?」

 と声をかけた。

 

 すると簡単に釣れた斜め前の席の男。

 

 なので、

「わたしぃ、暇だから一緒にアイス食べない?」

 と言いながら奴のくちびるに指をチョンってのせたの。

 

 すると、まんまと鼻の下を伸び伸び〜になりましたよ!で、簡単にアイスゴチになりました〜。

 

 まさか、アイスご馳走してるのがあの斜め後ろの席の女とも知らずにねっ。

 

 あ、隣の男子くんは解放されたよ。

 

 そして、きちんとその男にはもう弱いものいじめは、しちゃダメだよ〜。じゃなきゃレノお兄さんのこと嫌いになっちゃうからぁと言っておいた。

 

 もう、メロメロな奴。

 くくく。

 

 何を隠そうわたしは、実は昔かなりモテ子だった。

 

 

 でも、男子はチラチラいっつもみてくるし女子は、勝手にそれを妬んで嫌がらせしてくるしで、もうこんな生活にウンザリしていたのだ。

 

 だから、あえて地味子ちゃんをしていたのだ。

 

 それに地味子ちゃんだと痴漢に遭いにくいんだよねー。

 

 

 でもね…、でも実はわたし隣の席の男の人に好意を抱いておりますの。

 

 だから、三つ編みメガネで眉太めメイクしてるから、最近恥ずかしい…。

 

 と思っているんだけど、でもその隣の席の人こんなわたしにも優しくてね。

 

 この前もシャー芯貸してくれたの。

 

「ありがとう、優しいね」

 とお礼を言うと斜め前の奴ったら、

「キモい会話してんなよ、あそうそう。この前おまえと同じ名前の美人に会ってさー。もうそれはそれは美人でなー。テメーみたいな女と大違いだったんだよねー」

 とわたしに消しゴムをピンって投げたの。

 

 そしたら、隣の席の男子が

「いい加減にしたら?」

 と強く睨んでくれてね。

 

 もうキュンキュンが止まりませんでしたの。

 

 ついつい油断すると、昔の癖で姿勢が良くなってしまうので、慌てて姿勢を崩してお礼を言ったわ。

 

 すると、

「大丈夫?」

 とオデコをふわっと触った瞬間、彼が何かに気づいた⁉︎

 

 も、もしかして…この前の変装解除した時の女がわたしってバレた⁈

 

 とドギマギしていると、何も彼から言われることはなかった。

 

 ホッ。

 気づかれなくてよかった。

 

 なんて感じで——————

 暮らしていたのですが…

 

 事件勃発

 

 わたしのお友達が本を廊下でぶちまけてしまいましてね、

 

 なので慌てて拾っていたのですがまたあの斜め前の奴登場ですよ。

「んだよ、じゃまくせー本ちらかしやがってよー」

 と足で本を蹴散らかしたの。

 

 ブっチーン

 

 わたしは頭にきてそいつをどついたわ。

 

 そしたら勢いよくわたしを突き飛ばし返してきて…ヤバっ、壁に激突するって思ったら…えっ⁉︎クッション⁉︎

 

 ん?と振り向くと…と、隣の席の男子くん。

 

「あ、えと、ごめんなさい」

 と言い終わらないうちにその隣の席の人が斜め前男子に

「いい加減にしなよっ」

 と何やらすごい蹴りを…

 

 多分あの男にわざと当たらないように蹴りを。

 

 すると、とある女子が

「ええっ、もしかしてあの人っ‼︎」

 といいみんながガヤガヤ騒ぎ出した。

 

 そう。

 隣の席のおとなしい男子は、格闘技で全国優勝したあの有名な彼だったのです。

 

 え?と呆然と立ちすくんでいたわたしの元へ隣の席の男子がきて、

「オレがいつでも守るから」

 とみんなの前で宣言してくれた。

 

 なのでわたしは、もう変装必要ないかなって思ってメガネを外して眉も消して髪もおろした。

 

 そして、

「ありがとう。」

 と彼に抱きついたら彼がわたしに公開キスをしてくれた。

 

 みんなからの拍手をいただきわたし達は、公認の仲となりました。

 

 あの男は、みんなから非難ブーブーだったのは、言うまでもありませんわっ。

 

 おしまい。

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