💰チトセの日記④
ヨミお姉さまはここに来る前にとても辛い思いをしたみたい。
ダリスが近づいたら、ブサイクなキモデブストーカーに壁ドンされたような反応をしてた。
ダリスはたしかに気持ち悪いオッサンボーイだから、仕方ないかなって思うところもあるけど。
だからボクは、ヨミお姉さまを守るって決めた。
こんな大役は頼りにならないダリスなんかには任せられない。
だからボクはダリスにふたつのお願いをした。
ひとつはヨミお姉さまはボクに任せること。
だってそうしないと、ダリスは無理やりにでもヨミお姉さまをダンジョンに連れていきそうな顔をしていたから。
嫌だって言っている人を無理やり連れだして、良い結果になることなんてほとんどない。
ヨミお姉さまには、まずはゆっくりしてもらって。
本人のペースで立ち上がってもらいたいなって思う。
そのためにも、まずはボクがヨミお姉さまとお友達になろうって決めた。
だからふたつめのお願いは、この世界の言葉をボクに教えること。
やっぱり言葉って大事だよね。
仲良くなろうと思ったら、まずはコミュニケーション。
それにこの国の言葉を覚えちゃえば、ダリスから離れても生きていけるし。
今すぐってわけじゃないけど、いつかはそういうときがくるかも。
ずっと奴隷でいるっていうのもイヤだし。
さすがに奴隷のままでいるって選択肢はないよね。
ヨミお姉さまを置いて出ていくって選択肢はないから、出ていくときは絶対に一緒に出て行こうと思う。
もちろん、ジュハくんも連れていく。ボクのいやしだから。
あ、そしたらダリス、ひとりぼっちになっちゃうね。
うーん、さすがにちょっとかわいそうかな。
そのときは、ダリスも連れていってあげようか……。本人次第だけど。
いやいやいや。
なんかずっとこの世界で暮らすみたいになってるぞ。
ちがうちがう。ボクは元の世界に帰るんだ。
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