第2話

「カズマトウシロウ。罪状、国家転覆罪」

スライローム。通称拷問部屋に

AI音声が流れた。

これから毎日の儀式が執り行われる。

電気椅子に座らされて、微弱電流を流され、

徐々にパワーアップされていくのだ。

この拷問が辛くて精神に異常を来して

しまう囚人も数多くいるのだが、和馬は

よく持ちこたえているほうだった。

「なあ、もうやめないか、影。こんなことして

なんになるんだ。趣味の悪いサド野郎」

カズマが影に文句を言った。

「オレに対してだけならまだいい。だが家族や親友、

親戚や恋人にまで同じことをしてるっていうのは

どうしても納得できないんだ」

「納得する必要はない」

AI音声が冷たく拷問部屋に流れた。

「オマエはただ刑に服すればいいんだ」

電流が流れた。

「グワーっ」

カズマが気を失った。

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