とりあえず街を出てみようと思うけど……
「それじゃあ、面倒事も済ませちゃったし、さっさと街の外に行こうか♪」
街の外に行くのはいいんだけどさ……うんそれは別にいいんだ。
だけどさぁ……
「豚とか牛が、
「いやぁ〜、初心者さんはみんなそう言うんですよ〜。でも、
「リオ……」
……うん、そうだよな価値観は人それぞ……
「家畜どもこいつら興奮するから」
「興奮!? 多様性を認めろ! てきなことじゃなくて? 興奮してキモいからってことなの?」
「(´Д`)ハァそれ以外に理由とかなくない? って作者! 二度目は確信犯だろ!」
作者? 最近、リオがおかしいけど病院行ったほうがいいのかな……
「おい! また失礼なこと考えてるだろ! 何度も言ってるが私はおね」
「ハイハイ、オネエサマバンザーイヽ(´ー`)ノ」
「もっと気持ちを込めろ! 大体なユーキはいっつも……」
あ〜、くどくどうるさいなぁ〜。
〜三十分後〜
「(;´Д`)ハァハァ、街でかすぎるだろ!」
流石に遠すぎる。
念のためマップを開いて確認すると……
「まださっきから正門まで全く進んでないじゃん! リオ! どういうことだよ」
「つぎは、いつも言ってるようになぜお姉様を敬うのが大事かだけど……」
「今それどころじゃないから! てか、まだ続いてたのかよ、その話」
「友紀……」
おお〜! どうやらわかってくれたらしい。いつもわがままで面倒だけどこういう困っている人を……
「お姉様の話をさえぎるなと、何度行ったらわかるんだ!」
「今そういうの求めてないから! ……いや、いつもだわ」
「まぁ、ストーリーが進まないから聞いてあげるわ。それで? 一体どうしたの?」
「実はさぁ! 三十分間歩いたのに全くす……」
《初期クエスト無限回廊Ver.街道の影響です。抜け出す方法クリア条件は、『最初の進行方向と逆に進む』です》
へぇ〜、そういうことか!
「リオ! やっぱりいいわ!(≧∇≦)b」
「はぁ!? どうしてよ!」
「いやぁ……もう解決したと言いますか……何と言うか」
「あんた、初期スキル【アシスタント】選んだでしょ」
……な、なぜバレた? 何もヒントとなることは言わなかったはず……気付かずにヒントを出したとしてもザ・アホなリオにわかるはずが……
「全部、聞こえてるわよ!」
「イテーな! 何も殴ることねぇだろ!」
「うるっさいわね〜! 誰がアホよ! 誰が」
「いや、おまえだよ
リオの重たい一撃がまた友紀の頭に……
「フッ、そう何度も同じパンチはくらわ……ゲフッ!」
「フェイクに決まってるでしょ? それに、アホはアシスタントを選んだあんたよ!」
金たまはだめだよ……金たまは……
「起きないならもう一度……」
「申し訳ございません! 私のライフはもうゼロです!」
ここで僕は得意のスライディング土下座を決める。
「ふ〜ん、そっ」
ふ〜! 危ないとこだった! 死ぬかと思ったよ。
……てか
「なんで」
「【アシスタント】を選ぶのがアホなのかって? そりゃあ、もちろん」
「ゴクリッ…………」
「ゲームナインを見れば大体クエストとかその他諸々、全部わかるからよ!」
まるでビシッとかドーンとかいう効果音が聞こえるくらい立派に人差し指を立てたリオが叫ぶ。
「な、なんだってー(棒)」
「なんで棒読みなのよ!」
いやぁ、だってゴーゴレ見て調べたりするには、一度ログアウトしなきゃだし……( ゜д゜)ハッ! ま、まさか……
何かに気づいた僕はあわててモニターを開く。
「右上にゴーゴレの検索バーがある……だと!」
「そうよ!大体のプレイヤーはキャラ選択のときに気付くのに……なんでユーキはこんなに無能なのかしら? ま、そんな無能な友紀はぁ? ど・う・せ? 冒険者を選んだんだろうけど」
「なにか問題でも? いや、あれだろ? 冒険者ってすべてのスキルを覚えられるんだろ?」
「いや、そうだけど? ボッチの下位互換なんだよねそれ」
「んな! 冒険者があんなふざけた職業に負けるだと、」
あまりのショックに僕は地面にひれ伏す。
「うわぁぁぁぁああああぁぁ」
「いや、ちょ、ちょっと落ち着いて! 泣くな!」
その後、リオに聞いた話によるとボッチは固有スキルでソロプレイの時、ステータスが五十倍になる(パーティを組むと元の五十分の一になる)らしい。
不公平じゃあないか!
また、どちらもレベル上げに必要な経験値やスキル習得までの条件が倍になるからボッチや冒険者をやってる人はもういないらしい。
趣味でネタ装備集めてたら上位プレイヤーになりました 粉幸 @konakonayuki
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