第九.五話 『習得!』
「じゃ、じゃあこれからよろしくなクレイ」
「よろしく!」
ということで俺のパーティのメンバーが一人増えた。
クセのあるやつばっかだが…
「ところでクレイは魔法使いなんだろ?俺も魔法使いたいんだよ教えてくれ」
「一応そうですが…カズヤさんのレベルだとスキルポイントが足りなくて初級魔法しか教えられないんですが…」
「?まあ別にいいだろ初級って言っても一応は魔法だしな!」
「そ、そうならいいですけど…」
「私も使いたいです…」
「お前はハイアタッカーの職業なんだからだ無理だろ?」
イオンはムッと頬を膨らませる。
ガキかよ…
実は最近知ったのだがイオンはハイアタッカーという上級職の職業なんだよなー
んでクレイはハイマジシャンらしい…
あんなんでも全体の能力値が高いから上級職なんだな…
待って?っていうことはこのパーティの中で唯一最弱職?
気にしないでおこう…
「初級魔法は簡単ですよ!一回見ればすぐ習得できますよ。」
「おう、じゃあ早速やってみてくれ」
〜割愛〜
「では全ての初級魔法を見ましたね!ではここの冒険者カードの獲得できるスキル一覧というところを押しまして…」
「あっ!出てきた出てきた!」
「…」
さっきからイオンがチラチラ見てくるのが鬱陶しい。
「よしやってみるぞ!」
俺は近くにいたゴブリンに手を向ける。
「リトルスピリットファイア!」
「「魔法が出た!」」
「やった!成功だ!」
だがイオンが気まずそうに口を開く。
「でもそのゴブリン倒せてないですよ…」
「え?」
驚いて後ろを振り返ってみると案の定…
「むっちゃケロッとしてる!」
「多分そもそもの魔力が低いからですかね…」
俺の心に言葉の追撃が入った。
俺のガラスのハートが…
「まあ、でも使えることには変わりはないので…その…よかったですね!」
「クレイに言われるとかなり傷つくんだけど!」
こうして異世界で初めて魔法?を覚えた。
続く
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