第七話 『金欠』
「「金がないっ…」」
今、俺とイオンは嘆いていた。
この世界では今、梅雨の季節なのだ。
だから何?って話だがとにかく梅雨は、外に出れない。マジで。
なんでかって言うと。梅雨の時期にはナメクジがでる。
そう、ナメクジだ。
このナメクジがとにかくでかい、強い。それと無茶苦茶きもい。
それにナメクジが出たせいで、他のクエストは、軒並み解決された。
なので、とにかく金になる仕事がない。
まああると言ったら酒場の接客だが、わざわざ雨の日に酒飲むためだけに行くバカはいない。
「はあ…マジでどうしよ…」
「もういっそのこと死にますか?」
とイオンが怖い顔ながら鎌を持って立つ
「怖い怖い。冗談だよね?ちょっとジリジリ近づいてこないでよ(焦)」
本当にやらないよな?
と、やっていると受付のおっさんが掲示板に紙を貼りに行った。
「おっさん、何貼ったの?」
「おう坊主、これはメタルバットの討伐だよ。すぐそこの洞窟に湧いたらしい。」
お、ラッキー!これは、久しぶりにお金を稼ぐチャンス!
そろそろ宿代も切れそうだしな。
「メタルバットですか…」
あれっ戦闘狂のイオンが1番食いつくと思ったんだけどな…
まあここで断ったら他のやつに取られるかもしれないからな…
「それ受けます。」
ということでメタルバットの依頼を受けることとなった。
〜道中〜
相変わらず雨は降っていた。
そこで俺はイオンに気になってたことを言う。
「なんでさっきちょっと受けるの嫌がってたんだ?」
「えーとそれは…」
「?」
「戦闘力自体は低くないんですが、とにかく尿とフンが臭くて…」
「そんぐらいコウモリなんだから当たり前だろ?流石に俺も覚悟できてるよ。」
「いやそこまではいいんですが…メタルバットは他のコウモリよりも1番と言っていいほど臭く…」
「うんうん」
「メタルとついているほどなので、ものすごく攻撃が効きにくいです。」
「う…ん?」
「なのでものすごく時間をかけて倒さなきゃいけません。しかも、メタルバットは群で動くので集団出かけられます。ようは嫌がらせのためだけに作られたような動物なのです。」
めっちゃ迷惑!
続く
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