第15話 初めての○○○○

地獄の訓練を終えて帰ってくるといつもどおりお母様が抱きついてきました。

い、良い!

けれども、こんな事をしていたら…ほら、やっぱりシオンさんが睨みつけてきます。

エイファさんは不気味な笑みをしています。


「ケイン様、お食事にしますか?お風呂にしますか?それとも、わ・た・し?」


アミさん、ふざけるのは良いですが…やっぱり怖いです。

より一層シオンさんとエイファさんが私を見つめてきます。

ここで「わ・た・し」を選んだら殺されますかね?


「じゃあ『わ・た・し』でお願いするよ」

好奇心には勝てませんでしたね。

許して下さい、神様、シオン様、エイファ様。


「ふぇ?えーーーーー、けけけケイン様?じょじょじょ冗談ですよね?」


動揺しておられます。

これは良いものが見れましたね。

でも、彼女達の拳が顔に届きそうッグフ

自業自得でしたね。


「ぶぼべぶ、ボブロにじばず。」

舌がまわりません。

二人共スッキリとした顔に戻っています。


「よ、用意してきますぅー」

真っ赤な顔でアミさんがお風呂の準備をしに行きました。




それから私はお風呂に入り、食事を食べ終えて、布団につきました。

「で、なんで二人はいる訳?」

「というか、シオンに限っては帰んなきゃいけないんじゃ…僕が殺される気がするし」


「大丈夫よ!置き手紙をしてきたもの。」


「シオンは帰らなきゃかもだけど、私はいいよね?」


こんな美少女の隣で熟睡できる人がこの世に何人いるでしょうか。

「僕は違う部屋で寝てくるよ」


「それは無理だよ、だって鍵しまってるもん」

流石、元殺し屋ですね、ぬかりない。


「すいませんケイン様、でもさっきのお返しです。」


アミさんの声が聞こえてきます。

アミさんって私の専属メイドでしたよね?

では私が獣になっても宜しいと言う事です。

「恨んでも僕のせいじゃないからね」

私は彼女達に襲いかかりました。

受け入れられたのは以外でしたが。

それからはエイファさんがシオンさんを挑発して二人共積極的でした。

まさか13歳で童貞卒業してしまうとは思いませんでしたね。

正直、めちゃくちゃ気持ち良かったです。

13、13といえばもうすぐ魔法学校に入学ですね。

それまでに訓練を終えたいですね。

そういえば魔法の練習をしなければ!

私は二人が寝た後で本を持って部屋の外にでました。

まあ少し強引に物質変動を使って開けましたが…

すると部屋の外でアミさんが寝ていました。

見張りをしていたんでしょうね。

私は違う部屋に行って毛布を持ってきて、彼女にかけました。


「ケインさまーむにゃむにゃ」

起こしたら何を言われるか分かりません。

忍び足でリビングまで向かいましょう。

着いたのですがやはり、誰も居ないリビングは寂しいですね。

例えるなら深夜一人で残業しているときのような寂しさがあります。

魔法の練習を始めますか。

先ずは失敗しても被害が少なそうな水魔法からにしましょうか。


_________________

*なるべく威力が小さくなるように調節すること!

_________________

「しかし、どうすれば良いのでしょう。

『物質変動』のときのように手に集まる感じをイメージすればできるでしょうか。

まあ、ものは試しです、やってみましょう。」

私は安全を考慮して窓から放つ事にしました。

「トルネードウォーター」

大きな水の竜巻のようなものができました。

「あ、あれ?動いてる気が…やややヤバいです。

このままじゃ街中を荒らしてしまいます。

何か方法はないのでしょうか」


すると、勝手に魔法書がめくられて私の求める答えが出てきました。

_________________

魔法を解除したい場合は手に魔力を込めて対象にかざして「分解」と唱えろ

_________________

この本は凄いですねって関心している場合ではありませんでしたね。

手に魔力を集めるイメージで「分解」

おお、できました。

次に魔法を打つときはもう少し考えて打ちましょうか。

次に危なくなさそうな属性は…風ですかね。

「エアーウォール」

なんかどんどん大きくなってません?

しかもめちゃくちゃ硬いです。

こんなのが家に直撃したらめりこんで真っ二つです。

「分解」

この世界の初級魔法強すぎません?

分解も慣れてきましたね。

これってもしかして、自分の魔法じゃなくても作用するんでしょうか?






_________________

魔王城にて…


「トルド様!大変です。」


「この、幹部たる俺様に何のようだ。

内容によってはお前を殺すが本当に重要なことなのだな?」


「は、はい、報告いたします。

王都で、災害級魔力を探知しました!」


「な、なんだと!

ここ1000年は出ていないはずだろ、何かの間違いではないのか!」


「二度の計測で、一度目は災害級、二度目は大海級です。」


「災害級と大海級だと!

大海級など見たことも聞いたこともない。」


「ですが、確かに探知機はそう、結果をだしました。

たしか、大海級になると、幹部3人でも五分五分と言われていますよね?」


「ああ、なんせ海を割れる位の強さだからな、災害級以上を連続で出すとは馬鹿げてる。

一応、警戒体勢に入っとけ!」


「は、はい」


_________________



フゥ、やっとコントロールできるようになりました。

エアーウォールは厚さを変えて相手に突き刺せば見えない武器になります。トルネードウォーター中を空洞にして相手を閉じ込められますね。

他の魔法も色々工夫できそうで楽しいです。

そろそろ切り上げて寝ましょうかね、もうすぐ、終電の時間ですからね。

この成長期の体に睡眠はかかせません。


そうして、私はこっそり布団に戻りました。

しかし、エイファさんとシオンさん共に可愛らしい寝顔です。

「おやすみなさい、シオンさん、エイファさん」







  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る