第5話 家族全員重症

「帰るなら出口を見つけなきゃだね」


「魔族が来た方向に進めば何かあるんじゃないかしら?」


「それじゃあこのまま進もうか。」


「あとこのコア壊さないと何が起こるか分からないし私が斬っておくね」


「そうだね、お願い」


「ライトニング ON」


「おお」

真っ二つに斬れました。

私、彼女のギフトはチートだと思うのですが…


「これで、良いわね。

でも今回のは、あのブサイク悪魔よりも硬かったわ」

「これで心置き無く出口を探せるわね。」


『彼、結構イケメンだったと思うのですが…』

『もう何が来ても驚かないと思っていたのですが、初めに触った時に弾かれたのに斬れるのは可笑しいですよ。』


「シオンって色々チートだね。」


「ケインクンのカッコヨサよりはチートじゃないと思うけどな」


大事な所が聞こえなかった気がします。

熱でしょうか顔が赤くなっています。

大丈夫でしょうか。

「良く聞こえなかったからもう一回言ってくれる?」


「嫌よ」

「それよりも、出口よ出口!」


「そうだね」


それから私達はゴブリンさんの残党共を倒しながら進みました。

シオンさんが全部倒してしまいましたが…。

ゴブリンさんの襲撃にあってから数えると丁度40体目を倒し終わったときにシオンさんが立ち止まりました。

「どうしたの?」


「あっレベル上がった!

やった」


「何か変化があるのですか?」


「ステータスが見れるようになってる!何これ能力が…」


「どうしたのですか?」


「あっいやー別に言うことでも無いかなって、でもMPとSTRが400にAGIが1000!よ。

私強すぎかしら?」


『嘘ですよね?

1レベル上がっただけでそんなに上がるのですか?

流石に規格外すぎません?』


「あっ扉があるよ?」


「今その話できる状況だと思う?

普通もっと喜んだりしないの?」


「だって400ぐらいじゃ世界で一番強いレベルMAXの勇者と同じ位の強さじゃない。」


「っていやいや、レベル1上がっただけで勇者様と同等以上の強さとか可笑しいでしょ」


『ポセイドン様?

何作ってるんですか?

それと、何にも教えられて無かったじゃないですか。

サボり神ですかね?』


「ハァもう良いよ。この開けてみようか」

そこは暗黒世界でした。


「まず、僕から入るよ」

シオンさんに何か起こっても問題無いと思いますが男なら女性を守るのは当然です。


「お願いするわ」


入るとそこは、森の中でした。

足元には紋章のような印が描かれています。

そこに、シオンさんが現れました。


「これってあの伝説級の魔法、テレポート魔法じゃない。」


「テレポート?」


「知らなくてもしょうが無いわ。

国家秘密の1つよ

私がこっそり、お父様の部屋に入って見た資料の1つに描いてあったものだから。

でもなんでこんな所に…」


「と言うか此処どこ?」


「あんた覚えてないわけ?

私達が魔族に襲われた場所じゃない。」


「そうだったね」

ケイン君はこんな山奥に何故来たのでしょうか、まあ彼女によるとケイン君はバカみたいですから、どうせしょうもない理由でしょう。


「さっ帰りましょ。

この事は二人だけの秘密よ。

もし、見つかれば大問題。

あの監獄を奪いにくる者がでるわ」


「わかった」

『そんなに重大問題なんでしょうか』

「もう日が暮れかかってる。

早く帰ろう。」

私は道が分からないので、さり気なくシオンさんを前にして進みました。


「着いたわ、私はこっちだからここでお別れね、さようなら」


「うん、さようなら」

私は彼女が見えなくなるまで手を振り続けました。

『って何ですかこれ。

こんなデカさの家なんて見たことがありません。

私が望んだのは普通の暮らしなんですが…』

そう呆気にとられていると、大きな扉が開きました。

そこには15歳位の少女が立っていました。


「えっケイン君なの?ケイン君、3日間もどこに行ってたの?心配したんだからね。お姉ちゃんが何か悪い事したとかならお姉ちゃん死んで詫びるから許して」ッグス


それは涙目で見つめてくるお姉様?でした。

『女性を泣かせるとはケイン君はどれだけ、酷いんでしょう』

『ここは元大人の私が慰めなくては』

「僕は大丈夫だよ、心配かけてごめんね。」


「ケイン君が愛おしすぎて迫った事許してくれるの?」


このお姉様は実の弟に何をしているのですかね…そりゃこの年齢の男の子なら恥ずかしくて拒絶してしまいます。

『ここで許すと言わなければ泣き出

されて面倒くさいのは目に見えております。』


「うん、許すよ」


「お姉ちゃんこれまで、生きててよかったー。

こんな素直なケイン君見た事ないもの」


『泣き止んで、よかったです。』

『ケイン君は反抗期だったのでしょうか』


「メッセージボイス」

「お母様、お父様ーケイン君が帰って来たよー」


何かの通話系魔法でしょうか。


「ケインだと、今行く。」

男性の声なので、お父様でしょう。


「ケインちゃんですって、秒速20億キロで向かうわ」


これはお母様で間違いないでしょう。

お母様は親バカっぽいですね。

それに、お姉様はブラコンとは結構ヤバい家庭なんじゃ…

『お父様はまともだと良いですが…』


「お疲れ様、セレナ上がっていいよ。あとご実家にお金贈っておいたから確認してみてくれ。

お疲れ様、コロンも上がっていいよ。それと、魔導車壊れたって言ってたよね、私の魔導車で良ければ一回しか乗ってないから持っていってくれ。

お疲れ様……」


メイド全員に挨拶しておられます。

お父様は重度のお人好しですかね。


「ケインー、何故私に無言で外出を?

嗚呼ついに息子に嫌われたーおわった。」


親バカも入っていましたか。

『ハァまともな人は居ないんですか?』『お母様の言葉だけでは親バカでしたが、実際に会ってみたら…もしかするかもです。』


「ケインちゃーん」


お母様は勢いのまま私に飛びついてきました。ッウグ


『こんなに綺麗な女性の凶悪な柔らかいアレを堪能できるなんて…何というか良いです。

でも望みは消えましたね…』


「どこか怪我してない?

お熱があったりは?

私がお着替えを手伝おうとしたから家出したの?

もうしないから許して」


「みんな落ち着いて」


「あっケイン君お母様のオッパイ当てられて嬉しそうにしてる」


『ヤバイです。

やっぱり訴えられますかね?』


「私の方がお母様よりも張りがあるんだから、老人は引っ込んどいてよ!」


今度はお姉様の凶悪なアレでッウプ

良いです。


「誰が老人ですって、私の方がボリューミーですー。」


『先程まではケイン君が悪い子だと思っていましたが違いますね。

この方々が100%悪いですね。

ケイン君ごめんなさい。

思春期の子にこんな方々ですから、一人の時間が欲しかったのでしょう。

とゆうかもう息が…』


「辞めるのだ。」


『お父様は以外にも真面目な所があるようで良かったです。』


「私の理性が持たなくって、私もして欲しくなるではないか」


『うん、性欲に素直で良いですね。

もうこの家族に関しては諦めます。』


「「あ?」」



「ヒッ」


この世界の女性は皆さん怖いのでしょうか。


「あのー家に入れてくれる?」


「はっスッカリ忘れていたわ、代わりにこの変態クソジジイを外に出して置きましょうか」


「お母様、流石に可哀想なので入れてあげてもらえませんか?

元はと言えば僕の責任ですから」


「ケインちゃんがそう言うならケインちゃんに免じて入れてあげるわ、シオンちゃんに感謝しなさい。」


「そうよ、お父様」


「ハイ」


「おい、クゾジジイ早くしろ」


「ハッハイー、神様、仏様、シオン様ありがとうごさいます。」


私でもこれほどまで綺麗な土下座はしたことはありません。

キレがあり、それでいてお客様は神様だと思わせる土下座です。

『これぞ、私が求め続けた土下座そのものです。』

今度ご教授していただきたいですね。


「お父様、頭を上げて下さい。

それと、お母様とお姉様もやり過ぎです。」


「「ごめんなさいケインちゃん」君」

「「お願いだから嫌わないでー」」


この家族は私を中心に回っているようです。









_________________

次の投稿は7月4日0時00分を予定しています。



「俺は中二病だが、良い中二病である」の第一話の更新をしました。

良ければ見ていって下さい。

https://kakuyomu.jp/works/16817330659643327882/episodes/16817330659655056115











  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る