第4話 幼馴染は規格外?
フゥ「無事に帰って来れましたね。
あとは私も寝たフリをするだけで
す。」
「寝たフリってなにかなー?」
「ヒエッ」
「ケインくーん、どこに行ってたの?」
「いっいや、べべべ別にトイレ行ってたダケダシ?」
『ヒエッ』
シオンさんがお怒りです。
『怒ったシオンさんはゴブリンさんよりも怖いです。』
『というかその笑いが悪魔の笑いにしか見えません。』
「トイレならこの牢にもあるけど?」
「それと、何か失礼な事考えてなかったかしら?」
「べべべ別に、シオンに無断で調査に行ってゴブリンなんか倒してマセンケド?」
『何故、心が読めるのですか?
シオンさんは魔術師かなにかなんですか?』
「へぇー私を置いてって、そんな事してたんだー」
「私の膝に頭、乗せましょうか」
『顔、顔が怖いですぅ。』
「おい、乗せろって言ってんだよ。
あ?文句あんの?殺すぞ?」
「ハッハイ」
『何をされるのでしょうか?』
「ほら、早く寝ろ。
ろくに寝てないだろ、早くしろって言ってるだろ。」
シオンさんの顔が茜色に染まっております。
『まさか天使様ですか?』
「夕方に起こしてやるから今は寝てろ」
ここはお言葉に甘えて寝させてもらいましょう。
『女の子の体ってこんなに、柔らかいんですね。
まさかこの年で知らないことがあるなんて、びっくりです。』
『これって、セクハラとかいわれて捕まりませんよね?』
「可愛いですね」
『おっと、思った事を言ってしまいました。』
「ふぇ?お、おい殺すヨ?」
「ね、寝させてやるから今夜は連れて行ってくれよ?」
「わかった。
昨日は置いていってごめん。」
シオンさんの顔がタコさんのように真っ赤に染まっております。
「凄く可愛いです。」
『また、思った事を口走ってしまいました。』
『まあ事実ですから許してもらえますかね?』
「おやすみなさいシオンさん」
「早く寝て」
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夕方
「ケイン君に嫌われてないかな?」
「もし、嫌われてたら死ぬ。」
「まあ、ケイン君だし私の事を嫌いになるはずがないし………ケイン君大好き」
「んーよく寝た。何か言ってた?」
「別になにも言ってないわよ」
『でも、確かに何か言っていたような。
まあ彼女にも事情があるでしょうし、聞かなかった事にしましょう。』
「そういえば、昨日の調査の報告を聞いてないわね。」
「そうだったね。僕が剣を作り終わったら、シオンが寝てたいて………
で、帰ってきたらさっきの状態ってわけ」
ゴブリンさんを倒したこと、自分の能力に関して日が暮れるまで話しました。
「なるほどね。
で、今日はどうするの?」
「今日はゴブリンの逃げた先に何があるのか、と外の様子の観察だね。」
「外の様子って具体的にはどうするの?」
「それはその時に話すよ」
「そろそろ出発シマしようか」
「そうね、って敬語!」
「そうだったね。
剣は持った?」
「勿論よ」
「物質変化」
鉄格子に触れそういうと、もう見慣れた変化、鉄→木に変わりました。
「なんか私のよりもケインのギフトの方が使い勝手が良さそうでいいわね。」
「でもまあ、幅広く使うよりは単体を極めたほうが強い場合もあるからどっちもどっちだよ。」
そう他愛のない話をしていると、昨日とは違い、胸当てに、棍棒を持っているゴブリンさんが現れました。
「これがゴブリン?なんか凄い異臭ね。」
必死に鼻を摘んでおります。
「確かに臭いね。」
『昨日は匂いなど気にする余裕もありませんでしたが、何というか一週間お風呂に入ってない人の匂いがします。』
「キシャシャシャシャ、キシャー」
昨日のゴブリンさんのように、棍棒を振り回して、迫ってきます。
「ここは私に殺らせて」
「わかった。」
『シオンさんから凄い殺意が放たれています。
シオンさんの過去に何かあったのですしょうか』
そんな疑問はすぐに解決されるのでし
た。
「その臭さでケインに触れてるんじゃ無いわよ、許さない
あんた死になさい。」
「ライトニング ON」
彼女が唱えた瞬間、雷の様に鉄剣が光を帯びました。
『シオンさんはさっき私のギフトの方が良いと仰っておりましたが、こんなカッコイイ ギフトそうそう無い気がします。』
「私も行くわよ!」
その瞬間ゴブリンさんの首が飛びました。
「えっ?」
「へっ?」
「「ええー」」
『驚きました、こんなにもシオンさんが強かっただなんて、とゆうか女の子がしちゃいけないような顔しちゃってます。』
「シオンってそんなに強かったの?」
「私も初めて使ってビックリしてるわよ。」
『シオンさんがいるならどんな敵がきても、負ける気がしません。』
「ゴブリンがどこから出てきたのか調べよう」
それから私の記憶を頼りに進みました。
まあ一本道なので、とにかく進んだだけですが。
「曲がり角があるわよ」
「まず、僕が行くよ」
ソロリソロリと角に近づき、顔だけヒョッコリだすと、そこには緑色の球体がありました。
その上には5という数字。
「取り敢えずは大丈夫そうだよ。」
「そう、良かったわねって、これは何?」
「それが良くわからないんだ。
でも1つ分かるのは触れない方が良いということだけ。」
「ふれちゃいけないって言われたら触れたくなるのが人間の性ってもんでしょうが、エイッ」
ブーブー異常事態発生
モンスターコアに何者かが危害を加えました。
監獄内のゴブリン、または魔族はコアを死守しないさい。
「どっどうしよ?」
「言ったじゃないですか、触らないでくださいと。」
「敬語!って、もうゴブリンがきてる
とにかく逃げるわよ」
私は彼女に手を引かれるまま走りました。
「こっちからも、ゴブリンしかも後には、まっ魔族!」
〜我が名は「〜
「マズイです。挟まれました。」
「物質変化 THIRDダウン」
「これで少しは時間が稼げるはずです。」
「この壁壊せば外にでれるかも」
「私のライトニングで斬れば切れるでしょ」
「ライトニング ONあっ方向ミスった」
〜我が名わ「イ〜
彼女が誤攻撃をしたことで、ゴブリンさんの首がどんどん飛んでいきます。
「いいですよ、シオンさんその調子です。」
私は『過集中』を使ってシオンさんの動きを目で見ることができます。
ゴブリンさんの頭を飛ばせば飛ばすほどスピードが早くなります。
『どういう原理でしょうか?』
〜我が名わ「イノ
「最後ね、このブサイク悪魔」
シオンさんは結局、魔族さんらしきイケメン悪魔さんを斬ってしまいました。
〜は?私がこんな小娘に殺られるだ、と?〜
〜あと、名前言わせてぇー〜ッズドン
倒れた悪魔さんの上でシオンさんがピースサインを掲げております。
『魔族さん可哀想でしたね。』
「なんかやつけちゃった」テヘペロ
「……………」もう声がでません。
「で、どーやって帰んの?」
「いやいやいやいや、どうやったの?可笑しいですよ、魔族がそんな簡単に負けるはずがないじゃないですか」
「まあいいじゃない、早く家に帰りましょ」
私も元大人ですからその一言で食い下がりました。
「うん、帰ろう。」
「おー」
彼女はいつでも、元気いっぱいですね。
_________________
次回の投稿は7月3日0時00分です。
読んでもらっといて、どの口が言ってんだとなるかもしれませんが、感想のコメントお待ちしてます。
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