身の丈に合わない

宮蛍

身の丈に合わない

夜を支えた敷きぶとん made from 身の丈に合わないほめ言葉


いのちとは神様が呼気こき輪郭りんかくを見たくて吹いたシャボン玉のこと


近日の予定が近年の成果につながるような日々が過ごせたら


りょうAめん 「触る」という動詞の裏の「触られる」という受身うけみが怖い


何年前の八月何日だっけ?多分あの夏にきみと別れた


神様のミームが侵略者しんりゃくしゃみたいにあなたのノリをイーブンにする


ソファーよりソファーベッドを求めてる、つまり恋より恋人が好き。


友であり恋人であり母である私はソファーベッドで眠る


そよ風がけむりを揺らすそういえばあなたもこんな手触りでした


嘘という言葉にきみが込めた意味だけが真実しんじつだったらいいね


意味で満たされた水槽すいそうに無意味の泡が浮かんだらきらきらするかな


ピッチャーのお茶をグラスにそそぐとき神はきみに天使をこぼした


きみが悩むときの脳の回転で発電をして夜を照らして


知恵の実を食べた二人はまずありのままの定型ていけいころもを足した


そで振り合うも他生たしょうの縁きみが持てあます言葉にぼくがぶつかる


角砂糖かくざとうみたいにあなたを魔法でバラしてびんに詰めたうたた寝


くゆる煙を道になぞらえたきみの煙草たばこ休憩きゅうけいにぼくも付き合う


きみはぼくよりぼくを知っているきみをきみより知っているぼくを知らない


現実の線は幅を持つ面だからそのなかできみも揺れていいよ


ピチピチとゆったりのグラデーションに見つけた”ピッたり”にくるまれてる

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身の丈に合わない 宮蛍 @ff15

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