第26話 読みにくい文章

 これも例により結構前のエピソードです。


 ある英会話学校の事務をしていた時のお話しです。


 外国人講師の報酬はかなりよく、募集するとすぐに集まりました。

 英語を母国語とする若い男女、しかも見栄えのいい方ばかりで自分の価値をよくご存知でいらっしゃる。


 なので時給も吹っ掛けてくるくる。学歴があったら尚更ですね。仕方ない事です。

あの時は第何次英会話ブームだったのかは忘れましたが都内には結構な数のスクールがありTVCMも何本も放映されているような景気のいい頃でした。


 そんなある日の事。深夜番組を見ているとたまたま「英会話ブーム」についての話を生放送でやり始めました。

 

 番組が進むとアシスタントの女性が「FAXでご意見や感想を募集しておりま~す」と、こちらに向かって言うもんですから、日ごろ彼らにちょっとうっぷんが溜まっていた私はこれは書いて送らねば、と、よく分からない使命感におされまして(ただの勘違い)コピー用紙にだだっと英語講師の実態みたいなのを書いて躊躇なく送ってしまったのです。


 すると、そこに出ていた今は参議院議員の当時タレントさんがですね、


「今、実際に働いている方から生の声が届きました!」と、

 

 めっちゃ大袈裟にFAX用紙を持って画面に登場してきましてね、


 えっ、ちょっと待って私のだったらどうしよう、と、手元のコピー用紙を改めて見直したわけです。

 ですが、何度読んでも内容は何処でもあるような出来事だし、スクールの名前はもちろん出してない。まぁいいや大丈夫でしょうと、その方が読み上げるのを待ちます。


 ところがです、内容とは関係ないところで私はショックを受けました。


 読み上げている途中で詰まったのです。


 それは私の文章が悪かったからでした。


 そうなんですよ、私は内容よりも自分が書いた文章が読みづらかった事がショックで、いまだにその棘が刺さってるんです。


 なんで推敲しなかったんだろう、何でちゃんと自分で読み上げなかったんだろう。


 それ以来音読に近い感じで自分の書いた文章を読みなおすようになりました。


 と、いいつつ、時間がない時に書いたきりにしてしまった文章やコメントが悲惨なことになっていることがしばしば。いえ、多々あります。


 コメントに変な事書いてたら本当にすみません、と、ここで謝るのもどうかと思いますが。<(_ _)>

 

 この話はリアルでは誰にもしてなくて初めて書いたのでちょっとスッキリ(笑)

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