技術調査部隊報告、SLE4-26540606

――技術調査部隊報告、SLE4-26540606

 ティーガーデン星系惑星bの最も奇異な特徴として、明らかに彼らの技術レベルを超えた(そして我々の技術レベルをも凌駕する)機械の存在がある。

 おそらく惑星外の文明または過去に存在した文明の遺物であろうその機械(※仮に「モノリス」と表記する)は、光彩認識により個々人へ作業が指示され、その単純な一時間ほどの作業を終えると、様々な「食品」「嗜好品」などが提供される。

 原材料となるのは地下および海中に存在する有機化合物であると推察されるが、結論は後続の調査を待ちたい。


 彼らはモノリスを神とした原始的な宗教を形成しており、作業(モノリスの部品を交換したり、清掃、点検などを行う)を宗教的な儀式ととらえている。

 彼らにとって食事は「神のめぐみ」であり、誕生や死もまた神々のおぼしである。

 惑星上に五百個ほどが確認されたモノリスの機能、そして宗教の発生なども、引き続き調査が必要である。

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