地球の世界史

@10021011

第1話 インダス文明の誕生地「インド」 1

そこはありふれた高校の教室。

白いコンクリートに覆われ壁には推薦の手順や伝達事項の書かれた紙が。

休み時間を各々が過ごすなか、コウタは世界史の授業が終わった直後だったこともあり、おもわず幼馴染のミナに話しかけた。


「なあ、ミナ。世界史やってるとアホが多いなって思うんだけど、どう?ルイ14世だっけ…?とか馬鹿じゃね?」

理解ができないと言いたげな顔でコウタは疑問を呟く

「そんなの後から言えばなんとでも言えるわよ。コロンブスなんていい例じゃない」

呆れたように返す


「過去に戻って教えてやりたいわ。オマエのそれは悪手だぞって」

『なら過去に行って体験してもらおうか』

突如不気味な声が響く

「ミナ、変な声出すなよ」

コウタは笑いながらミナを見るが、ミナは顔を強張らせて首を横に振る

「え…?じゃあ今のh」

その瞬間コウタ達は謎の光に包まれた



***


「ここは…ってミナ大丈夫か?」

「ええ、それよりここは?」

2人は訳のわからないところのいた。目の前にはレンガでできた謎の建物に肌の浅黒い人たち。


「ねえ、コウタ。アレって世界史の資料で見たモヘンジョダーロに似てない?」

「なわけあるか…って言いたいとこだけど似てるな」

「使ってる文字もほら!」

ミナは近くの壁に書いてある文字を指差した

「これインダス文字じゃない?」

「ほんとだ。ミリも読めないけど」

コウタは頭をかきながら言った

「ってことは俺たちインダス文明にいるのか?どういうことだ?」

「そんなことは後よ。とりあえずこの文明ってどういう内容だったか思い出さないと!」

ミナは焦ったように言った。


コウタは少し上を向きながら覚えてることを話す

「そうだな。確か紀元前1500年前にアーリヤ人が来てリグ=ヴェーダを編纂して、そっから発展して牧畜社会から定着農耕社会になって、身分階級の元にヴェーダが編纂されたんだよな」

ミナも思い出すように言う

「それを中心にバラモン教ができるんだよね。他にもそのあとウパニシャッドが作られたり、四諦と八正道を説いたガウタマ=シッダールタが仏教を開いたり、ヴァルダマーナが禁欲的な苦行と徹底した不殺生をするジャイナ教を作るんだよ」

「そうか。ジャイナ教はこの時だったか」

「うん」

「その後は?」

うーんとミナはつぶやいた

「マガダ国が強勢を誇って、紀元前317にチャンドラグプタがパータリプトラにマウリヤ朝をたてて、第3代アショーカ王の時は仏教の影響でダルマを制定したんだよ」

「そうだった!ってアレ?なんか景色変わってない?」

「なんか私たちが話してる内容に添って変わってるみたい」

目の前では職人が石柱に詔勅を刻んでいる

「その後大乗仏教が起こって、ナーガールジュナが体系化するんだよな」

「そう。そしてそのあとクシャーナ朝ができて、中国から絹、中央アジアから玉が来たのをローマに送り、ローマ金貨を得ていたんだよ」

気づいたらミナの掌にローマ金貨が置いてあった

「お!マジもんの金じゃん。凄」

「ね。でもこの後確かガンダーラ美術が発展していい感じなのの、ササン朝ペルシャに滅ぼされるんだよね」

「そうだな」

「クシャーナ朝と同じ頃サータヴァーハナ朝がインド洋交易で栄えて、香辛料や綿布の代わりにガラスやローマ金貨、金属細工をもらったんだよね」

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