商人

「さて、、、暗い話はやめて明るい話をしよっか」

「この状態をひっくり返せる話があるのか?」

エレボスが訝しんだ様子でそう聞くと

「、、、私の商会の本拠はベルムート家領にあるの」

エクレアはそう切り出す

「っ!」

「そして、、、聖域と呼ばれる私とカエデとアリエラとゴードンともう1人の5人以外立ち入りを禁じられた場所があるの。そこにあるのベルムート家に住んでいた人達のお墓よ」

「っ!!」

エレボスの目が限界まで見開かれた

「いつか、、、一緒に行きましょう。そこにエレボスは行く必要があるわ」

「、、、ああ!」

そしてエレボスは笑顔でそう答えた

「ありがとうな!」

「ふふ、その顔が見たかったからね、、、それに、個人的な利益も狙ってたから」

「個人的な利益?」

エレボスは首を傾げる

「ここまでド派手に商売やってると普通はフレデリカさんにバレてお陀仏。一応ヤバい仕事は下部組織でサイクルが終わるようにしてあるけどそれでも危険がある。そこで私はエレボスの家族、、、つまり悪魔信仰者を埋葬するという後ろめたいことをやった。その結果多少怪しくてもそれを隠すためって思わせれるから安全性が上がる。尻尾を掴まれることが最も恐ろしいからね」

それをエクレアが説明した

「なるほど、、、ところでエクレアの目的って何なんだ?」

「暇つぶし」

「は?」

「冒険者だって退屈を打開するために冒険するでしょ。それと同じで私は退屈を打開するために稼ぐ。美しい絵画や面白い人材とかを手に入れた時なんて興奮で夜も眠れないわ」

「、、、あぁ、そこで濡れるとか言わないのマジで安心だぁ」

「、、、エレボスの女の知り合い終わりすぎてない?」

「否定できないな、、、いや、悪魔召喚した奴もまともではないな」

「それはそうね、、、はは」

エレボスの言葉にエクレアも同意した

「まぁ、学園卒業したらエレボスは私の商会に来て。楽しいわよ」

「予言があるから厳しいだろうけど、、、考えとくよ」

エクレアの誘いにエレボスは心から嬉しそうにそう返した

だが

「予言なんて気にしてないくせによく言うわね。アレはもう破綻してるって知ってるでしょ」

エクレアは笑みを浮かべてそう言う

「は?どういうことだ?」

エレボスは困惑する

「予言は異世界人の干渉を受けると破綻する」

「、、、」

(まさか、、、俺が異世界人だって知ってやがるのか?)

エレボスは焦る

「ハジメ・ツクヨミの部下でしょ?今のエレボスは」

「っ?!」

そしてとんでもないことを言われた

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