いざ討伐へ

「黒い樹木」

エテルがそう呟くと

「ああ、高さ25mの真っ黒な樹木のモンスター、、、俺達はカオストレントって呼んでる。トレントっていうレベルのサイズじゃないけどな」

冒険者組合長のバルトルが答える

「バルトルさんが行けばいいのでは?」

ふとエテルがそう言うと

「夏季休暇の終わりは忙しいから俺がいないとダメなんだよ」

バルトルは嫌そうにそう言った

「あー、、、局長も忙しそうだったなー」

それを聞いたエテルはテルの忙しそうな様子を思い出してそう呟く

「そう言えば、ハロルドとはたまに会うけどテルとはあまり会ってなかったな。お互い組織の長になって忙しくなったからな。時間が出来たら会ってくるか。ハロルドとの関係を揶揄いに、、、そう思ったらやる気も出てきたな」

バルトルの目に炎が灯った

「そんな理由で灯るのか、、、そ、それじゃ行ってきます」

「気をつけてなー」

「はい」

そうしてエテルはカオストレントの討伐に出るのであった





ビュン!!

「セラフじゃ怪しまれるからってできなかったけどやっぱり飛行移動は早いなー」

エテルは竜人化して音速に近い速度で現場に向かっていた

(ぶっちゃけ旅してた時も馬車なんか使わずに私が竜化してみんなを運んだ方が早いんだよなー)

そんなことを考えていると

{旅のロマンが分かってないわね}

アスタロトがそう言う

「ロマンより実利ですよ」

{ハジメはロマンにあふれた子よ?ちょっと溢れすぎてる気がするけど}

「確かに、、、お父さんって呼びたいなぁ」

エテルは少し寂しそうにそう言う

{、、、}

(ハジメはあの時まだ零の力を扱いきれていなかったから治療ミスってるんだよな、、、おかげで私とベルフェゴール様以外にエテルの父親知らないっていう状況ね)

{本当におもしろいわね}

エテルは呟いた

「ん?」

{というか、、、はじめとフェアリーテールの双剣も扱い上手くなったわね}

(危ない危ない)

「、、、まぁ、ハジメに比べたら大人と赤子でうけどね」

エテルがそう言うと

{謙遜し過ぎよ、大人と子供ぐらいの差よ}

アスタロトがそう返した

「そうですかね、、、まぁ、アスタロト様が言うならそうなんでしょうね」

そしてエテルは嬉しそうに笑顔になった

「というか、、、いい加減固有魔法を使えるようになりたいな。記憶を完全に取り戻さないと」

{っ!!そうね}

(あなたが記憶を取り戻したら、、、ハジメはどうするのかしらね)

アスタロトには破滅の未来が見えるのであった





バリン

「あれ?茶碗が割れた」

ハジメは台所にあった自分の茶碗がいきなり割れたことに

「、、、嫌な予感がするな」

嫌な予感を感じた

(ちょっと、、、備えておくか)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る