帰宅

「えーと、、、ここを左に曲がって次を右に曲がればいいんだよな?」

エレボスは地図を見ながら道を歩く

(中央教会があそこだから、、、このまま進めば)

「これだな」

そしてエレボスは1つの大きな家に辿り着いた

「さて扉の鍵は、、、ただの鍵だな」

エレボスは家の扉の鍵に手をやると

「開錠」

ガチャ

簡単に鍵を開けた

「ただいまー!」

そしてそう言いながら家の中に入った

すると

ドタドタドタ

家の奥から人が走って来た

そして

「エレボス?!」

エテルが出て来た

「ぎゃー!!!」

訂正しよう

「ぜ、全裸?!」

全裸のエテルが出て来た

「何してんの?!」

エレボスは目を瞑ってそう叫ぶ

「え?いや、、、自分の家でどう過ごそうと勝手じゃないですか?」

エテルは何を言ってるんだと言った様子でそう返した

「は?!お前の家?!ここ母さんの家じゃねぇの?!」

エレボスが訪れた家は母親であるフレデリカの家であった

「フレデリカさんの家で住み込みで働いているんですよ、、、ハウスキーパー兼メイドとして」

「あー!なるほどね」

(エテルの家事スキルはとんでもないからな、母さんの生活レベルが爆発的に上がるだろうな)

「にしても、、、フレデリカさん先にエレボスが来ること伝えておいてくださいよ」

エテルがそう言うと

「そりゃ、伝えられるわけないでしょ。母さん俺が来ること知らないんだから」

「、、、え?」

「別に母親の家に子供が帰ることはおかしな話じゃないだろ?まだ俺15だぜ?」

「、、、すっごい正論だけどなんか引っかかるなぁー。一先ず着替えてきますね」

「あ、裸族じゃないんだ」

「私を何だと思ってるんですか?!私男性恐怖症なんですからね?!」

「は?」

あまりに衝撃的すぎる言葉にエレボスは唖然とする

「サフランで記憶を取り戻し始めて、、、半年前に完全に記憶を取り戻した時にちょっと色々と忌まわしい記憶がよみがえって」

そう言うエテルだが

「えっと、、、あまりこういうのはよくないだろうけどさ、、、にしては元気そうだな?試験官もしてたし」

特に症状はないように見える

「え?あぁ、アスタロト様の力で恐怖っていう感情を消してるんです。ベルフェゴール様も持ってる権能、怠惰ってそう言うこともできるんですよ」

「なるほど、、、ちなみにその権能の補正が無くなった場合は?」

エレボスが恐る恐るそう聞くと

「発狂しますね、、、というか発狂したからアスタロト様が気を利かせてその権能の加護をくれたので」

エテルはそう淡々と返した

「、、、」

(ハジメの奴、そんなこと一言も言ってなかった、、、あいつが知らなかったなんてありえない。これは気を遣われたな)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る