エテルとエレボス
「、、、マジかよ」
エレボスは驚愕していた
「う、嘘」
そしてアリアは顔面蒼白であった
「エテル?!」
エレボスの斬撃は本来完全に油断していたアリアを確実に切り裂いていただろう
だが
「ハジメの、、、娘を舐めないでくださいよね!」
世界最強の娘にとってはそうでは無かった
「、、、寸止めする気だったのに」
エレボスはそう言って刀を鞘に戻しエテルを治療する
「あ!すいません、、、てっきりアリアを殺すのかと思ってしまって。でも冗談でもそう言うことはあまり良くないですよ」
「それはそうだな、ごめん。」
2人はそれぞれの非を認め頭を下げる
「、、、ちょっと流れた血が多すぎますね。フレン、掃除手伝って。この場の全員に幻覚見せてるから他の子は気づいてないけど血があったら怪しまれちゃう。2人は話してて。こんな出会い方後々マズいだろうから関係修復してください」
「え、、あ、うん。えっとエレボスさん行きましょう」
「ああ」
そして2人はその場を離れるのであった
「、、、エテル」
その前にエレボスはエテルに声を掛けた
「はい?」
「怠惰教会の森で結んだあの約束は今ここで終わりだ、、、これからは友人としてよろしくな」
「、、、はい。エレボス」
「さて」
エレボスが去ったことを確認してエテルは
「誰の指示なんでしょう」
そう呟いた
「え?何が」
「あの斬撃、、、アリスに当たっていた場合、アリアはケガしてませんでした」
「え?なんで?」
フレンがそう聞くと
「アリアだけピンポイントに組まれた術式があの刀にありました」
エテルはそう答えた
「あ、そうなんだ、、、悪い冗談だな」
フレンが苦々しい顔でそう言うと
「冗談じゃないですよ、、、エレボスは隠していましたが確かに確固たる害意がありました。仮にアリアがあの刀を食らっていた場合、、、何か恐ろしいことが起こっていたでしょうね」
「、、、え?」
「エレボスがアリアを狙う理由が分かりませんが、、、あそこまでの術式をエレボス一人で組めたとは考えにくいのでそうなると協力者が居る。そしてそれは恐らくエモクロアで私達を助けてくれたあの吸血鬼」
「っ!」
2人の脳裏にはハジメ(百花)の姿が浮かんでいた
「、、、アリアにこのこと伝えなくていいのか?」
フレンがそう聞く
「殺す気は無いみたいなので、、、釣り餌になってもらおうかと。それにここはセラフの中心部でなおかつこの学園には恐ろしい化け物が数人いますからね。リスクとリターンを考えると、、、それにアリアには学園生活を楽しんでもらいたいですから」
「なるほどね、、、それじゃ頑張りますか」
「ええ、、、それじゃ」
そうしてエテルは去って行った
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