帰郷

「見えてきた!!」

アリアは嬉しそうにそう叫ぶ

「「おお!」」

そして残りの4人も歓声を上げる

5人の目線の先には高い城壁があった

「あれがバラン、、、大きいな」

エモクロアやサフランの王都とまでは行かないがエモクロアの大きな街と同等の大きさがあるであろう街にアリア含めて全員興奮する

「行こう!」

そして5人は城門に向かうのであった






「次!」

門を守る兵士がそう叫ぶと

「はーい!」

アリアが馬車の上から笑顔で声を掛ける

「、、、おう」

兵士は驚きで逆に冷静にそう返答をする

「入っていい?」

「ああ、いいぞ」

兵士は一切何の確認もせずに通行を許可する

「もっと確認しなくていいの?」

アリアが心配そうにそう言うと

「舐めるな。本物偽物なんて一発でわかる」

兵士はニヒルな笑みを浮かべてそう返した

「おー!!それじゃ行くね!」

アリアを乗せた馬車は街の中に入る

そしてそれを兵士は確認すると

「すぅー」

大きく息を吸い込み

「お前らぁ!アリアが戻ったぞ!!!!」

そう叫んだ

「えぇ?!」

それにアリアが驚愕すると

「「、、、」」

街は無音になった

そして

「「うぉー!!!!!!!!」」

爆発するような歓声が街全体から巻き起こった

「へ、へぇ?」

その音量にアリアは唖然とする

「、、、勇者の仲間ってこんな歓声巻き起こるんですね」

エテルがそう驚いた様子でそう言うと

「いや、、、これはほぼアリアという1人の少女への歓声だ」

カエデはそう答えた

「す、すごい、、、こんなに」

「ここまで愛されてるなんて」

フレンとジャンヌはアリアが住民からここまで愛されていることに驚く

ドン ドン ドン

そして町中で花火が上がった

「「おー!!」」

それにアリア達は歓声を上げる

だが

「っち」

カエデだけはそれを見て忌々しそうに舌打ちをした

「え?どうしたのカエデちゃん?」

アリアがそれについて聞くと

「、、、さっさと大教会に行こう」

カエデは馬車を急がせた




ワァー!!!

「こ、こんなに人が」

大聖堂前までたどり着いた5人を大勢の人が迎えた

「街の、、、いや周辺の村の人たちもいる」

アリアは驚いた様子でそう呟く

「「アリア(嬢)!」」

すると馬車が進むために開けられた道の奥から2人の司教が走って来た

「あ!2人とも!」

特に見知った顔にアリアは笑みを浮かべる

「元気そうですね、、、それに3人も見ない顔がある」

女性の司教はそう言い

「眼の色も違う、、、半年にも満たないこの旅で成長したんだな」

男の司教はどこか夢見心地でそう言う

そして

「アリア」

「あっ!ビリアン様」

2人の後ろから大教会の主であるビリアンが現れた

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る