カエデの  1

「、、、ここだな」

カエデは街の外れの大きな小屋を訪れた

ガチャ

カエデは扉を開ける

「いらっしゃいませ」

そこは小さな喫茶店で店主らしき女性は笑顔で挨拶する

「、、、」

(客居ない、、、まー、辺鄙な場所だしおかしくないか)

そう思いながらカエデは

「注文いいか?」

席に座らず女性にそう言う

「はい」

女性は笑顔でそう返す

「メーロンとハムのコーヒー」

そしてカエデは意味不明な注文をする

すると

「あ゛?」

一瞬で女性の笑みは獰猛な表情に変わった

「おまえガキのくせしてそっち側かよ」

女性は半分呆れた様子でそう言う

だがカエデは

「トッピングで龍の鈴を」

さらに追加の注文をする

「っ!招待者か、、、こんな若いのに。何もんだ?」

すると女性の顔に少しの驚愕と興味が現れる

「あと復讐エリンの香りづけを」

「っ?!!」

しかしさらなるカエデの注文に女性の顔は大きな驚愕に染まる

「ボス直々の招待者か!?」

(まさかこんな少女がボスの紹介を受けてくるとは)

女性の脳裏には青髪の少女が思い浮かぶ

「入れ物はスモアのエレボスを」

「、、、は?」

そして最後のカエデの言葉に女性は絶句した

(メーロンとハムのコーヒー、トッピングに龍の鈴、復讐エリンの香りづけ、、、それをスモアのエレボスに入れろって、、、)

「お前、、、いや、貴方様、、、刀を持っているということは、、、カエデ様ですか?」

「ええ。変装せずに和服でも着て顔を隠してなければ驚かせることもなかっただろうな。それで、、、下に行っても?」

カエデは今この国で適当に買った服に着替えて顔も隠していた

「も、もちろんです!!」

女性は急いで自身の後ろにある棚を押し込んだ すると

ゴゴゴ

「本当に私の趣味と合うな」

棚が自動で横にスライドして地下に向かう階段が現れた

「その、、、大変なご無礼を」

女性は頭を下げる

「気にしてません」

それにカエデはそう返して地下に向かって行くのであった




コツコツコツ

「変な匂いもしない、、、捕縛オンリーでも衛生管理もしっかりしてるんだな」

カエデは感心した様子でそう呟きながら階段を下りる

(エクレアの徹底主義には恐れ入るな、、、そんなエクレアなら私の求めてるものも手に入るはず。それに、、、フレイヤさんからアレの材料を貰えることも伝えたいし)

そんなことを考えていると

「お客様」

一人の男がカエデに声を掛けてきた その後ろには重厚な鉄扉があり男はそれを守るように立っており完全武装だ

「メーロンとハムのコーヒー、トッピングに龍の鈴、復讐エリンの香りづけ、、、それをスモアのエレボスに入れて」

「っ!!!失礼しました」

しかしカエデが注文を言えば男は目を見開きながらもすぐに扉を開けた

「さて、、、ついに来たわね」

扉の先に存在したのは

「奴隷市場」

最低最悪の市場であった


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