病人4人

次の日

「、、、え?」

激戦から一晩明けフレンは絶句した

「お、お母様が、、、ふ、二日酔い?」

「はい、お嬢様が旅に出ることがよほど堪えたようで、、、お酒を大量に飲んで」

初老のエルフがそうフレンに告げる 

「フレデリカさんやフェルトさんに迷惑かけちゃうなぁ、、、はー」

フレンは母親の醜態にため息をつく

だがそれは悪い意味で解決した

「それが、、、フレデリカ嬢とフェルト殿も同じ状態で」

「はぁ?!あの2人も二日酔いで倒れた?!」

「「マジで?!」」

フレンだけでなくアリアとカエデも驚愕する

「フレデリカ嬢は息子さんのことで、フェルト殿は、、、アリアさんのことで、、、」

「な、なるほど」

「アリア、フェルトさんと知り合いなの?」

「なんか生みのお母さんの知り合いみたい」

(お父さんのことは流石に黙っていた方が良いよね?)

アリアは流石に父親のカルトの話などはしなかった

「ところで」

そしてアリアは1つ気になっていたことを聞く

「おじいさん誰?」

そう、目の前にいる初老のエルフは初対面なのである

「あぁ、失礼いたしました。私はこのユグドラシルの神樹においてフレイヤ陛下やフレンお嬢様のお世話をするメイドや執事の統括を行っているビブレです。本来はスモアがお嬢様のメイド業などをやっているのですが、、、今スモアは体調不良で倒れているのでその後連絡を」

そう言うとビブレは恭しく頭を下げた

「っ!すごい偉い人だった!」

「いえいえ、、、それでですねお嬢様。一先ず、お嬢様は旅に出る準備をなさっていた方が良いでしょう。陛下たち3人の看病は私がやっておきますしスモアの体調不良は少々厄介なもので見舞いをすれば移る危険性があるのでスモア本人が絶対に来るなと、、、それでは失礼いたします」

そうしてビブレは去って行った

「執事さんって感じだった」

「確かに執事ってあこがれるかもね」

アリアとフレンがそう話していると

「あのご老体、、、とんでもなく強いな」

カエデがそう呟いた

「「え?」」

「体幹が全くブレて無かった。それにあの目、一切の殺意なく自然に戦闘態勢だった。よほどの修練を積んでないとあんなことにはならない、、、すごいな」

「ほへー」

「旅の準備かー、、、何が必要なんだろ?」

「食料とかの消耗品さえあれば問題無いけど、、、ここまでの人数とあると馬車欲しいな。私が操縦できるしフレン金あるでしょ?買わない?」

「よし!一番いいの買っちゃおう」

「流石王女様!」

(一応私達の所持金でも買えないことはないんだけど、、、ギリギリだからね。使えるものは使わないとね)

こうして3人は旅の準備を始めるのであった

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