対価

「では何を出せば?」

アリアが息を飲んでそう聞くと

「貴方が払える対価じゃ無理よ」

フレイヤはそう返した

「え?」

「大国エモクロア共和国の創造者に何か頼むのための対価を勇者の覚醒した程度の少女が払えるとでも?」

「、、、」

「まー、私以外で精霊を埋め込むなんてこと出来る人なんて娘のフレンだけでしょうね」

フレイヤは笑みを浮かべてそう言いながら半死状態のフレンを見る

「まー、しっかりと勉強すればの話だけど。フレンは勉強はできるのだけどあまり好きではないからね、、、フレンがそれを含めたうえで納得する対価を支払えれないとね。フレンも私の跡を継いでこの国を治める立場として自身を安売りすることは無いでしょうね」

「、、、」

(私に出せる対価?そんなの何が、、、)

アリアがそう頭を悩ませていると

「なるほどね、、そう言うことか」

カエデはフレイヤの言いたいことを理解したようだ

「え?どういうこと?」

アリアがそう聞くと

「フレンさんが納得する対価を払えってことだ」

カエデはそう返した

「私に払えるわけ」

「私は払えるぞ」

「え?!」

「さっき少し会話しただけで分かったよ」

カエデはそう言った

「何なの?!」

アリアがそう聞くと

「自分で考えな」

カエデはそう返した

「え?」

「私はカエデを導く、、、でも道は作らない。遠回りでも良いから私の居る場所まで来な」

そう言うとカエデは

「フレイヤ様私も1つ頂きたいものがあります」

そうフレイヤに言った

「っほう?なんだ」

フレイヤは少し驚いた様子でそう聞く

「お母さまの昔の話です、、、お母様の昔の話を聞きそれを自身の糧にしたいのです」

「、、、対価を払えるの?」

横からフレデリカがそう聞くと

「お母さまの今の話をしましょう」

カエデはそう返した

「「っ!」」

その言葉にフレイヤとフレデリカは息を飲んだ

「なるほど、、、カグラよりも頭が回るようだな」

「旦那さんの血かしらね?」

2人はカエデのカグラにはない才に驚いた

「アリア?私の友達の言葉なのだけど、富豪はパンに喜ばないが奴隷は喜ぶ。奴隷は絵画には喜ばないが富豪は喜ぶ、、、人にとって当たり前の物でも人によっては当たり前ではなく高く売れることもあるのよ。自分の価値を見直しながら同時にフレンの欲しい対価を見つけなさい」

そしてカエデはそうアリアに告げるのであった

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