カエデの策略

ドカン!!

「大樹から何かが城門まで飛んで行った?」

「何?」

アリアとカエデは何かが城門へ飛んで行ったことを目視していた

そして

ビュン

バリバリ

(今のは!)

(エレボス!!)

アリアとフレデリカは飛んで行ったものがエレボスであると認識し全速力で追いかけていった

「っ!私達も追いかけないと!」

アリアはその後を追おうとするが

「アリア!エテルを追うよりも町の住人の治療に回った方が良い!」

カエデがそう待ったをかけた

「え?なんで?!」

「ここまでの被害だ、、、恐らく死に体の人もいるだろう。そしてその責任をエテルにのしかかった場合は、、、」 

「マズいね」

「だから私達で死者をなくしてしまおう。そうすればフレデリカさんが捕らえてくれたエテルをどうにか向かい入れれる、、、そして治療が出来るのはアリアだけだからお願い!」

「うん!」

こうしてアリアとカエデはここから終戦まで負傷者の治療に回るのであった

(あぶねぇ、、、エレボス側の限界考えてなかった。頼んだぞエテル)

カエデは当初の目的通りエテルに契約を返させてからエテルを取り戻す気だった

(ただ、この状況になると一回逃げられるかもだな、、、)





「リバース!リバース!!リバース!」

戦場から少し離れた場所にあった臨時医療所でアリアは負傷兵を回復させていた

「お代わり5人!」

そして医療所にカエデが街中を走り回って負傷者を連れて来ていた

「想像より数が少ないね」

「ああ、、、それも民間人の負傷者はとても少ない」

2人がそう話していると

「フレイヤ様があらかじめ全兵を使って民間人の緊急避難をしていたんだ。民間人の負傷者は門が破壊されたときの負傷者だけだ」

エモクロア兵の1人がそう告げた

「相手を見極めて最初から数では大きな阻害できないと考えてそっちに力を回したのか、、、すごい判断力だな」

カエデはそうフレイヤの指揮能力に賞賛の言葉を漏らす

「でも、、、このままじゃ全員は救えない」

確かにフレイヤの指示により死傷者はかなり少ない だがそれでもことがことだけにアリアや他の医者・回復術師の手を有り余る死傷者が居るのである

(まだこれからも増えると考えたら、、、)

「くっ、、、ん?」

しかしその問題もフレイヤが解決させた

ザパン ザパン

「水の音?」

水の音が聞こえる

「多いぞ?!」

カエデがそう言った瞬間

ザバン!!!

とんでもない量の液体が流れ込んできた しかし

「あれ?流されない」

その液体によってアリア達はだれ一人流されることは無かった 流れてくるのは

「けが人や死傷者、、、取り残されていた人だけ流してここに連れて来てるだと、、、どんな魔力制御を持ってたらできるんだ?!」

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