007と007
「それじゃー、ありがとうございました」
アリアはそう言って去って行った
「、、、アリア、お前はやっぱり勇者になっちまったか」
その背を見ながらロンドはそう呟いた
「ま、幸せそうだし、、、やばくなったら助けるか」
そしてそう言いながら町の外に出ていくのであった
「付けられて無いな?」
森に入ったロンドがそう言うと
「問題ありません」
ミクロはそう言った
「まー、お前なら大丈夫か」
「ええ。先輩こそ付けられたりしてませんよね?」
ミクロがからかうようにそう言うと
「仮にも007の現最古参だぞ?そんなヘマするか」
ロンドは笑ってそう返した
「ふふ、空間の追跡者が追跡されるわけありませんもんね」
「ったりまえだろ?それで、、、さっき運良くアリアには会えたがフェルトはなんて?」
「フェルト様からはアリアとカエデには手を出さず、、、エテルは問題があれば捕らえるとのことです」
ミクロがそう言うと
「、、、問題はベルゼの方か。あの馬鹿、何考えてるんだ、、、下手すればジャンヌの身に危険が迫るって言うのに」
ロンドはイラついた様子でそう言う
「娘さんの命が危ないんです。ベルゼ様もご自身の立場を投げ捨てるぐらいはするでしょう」
「だとしても短絡的すぎるだろ、、、はー、先輩も俺のことを猪って怒っていた時はこんな感情だったのか?」
ロンドはバツが悪そうな顔をしてそう言う
「先輩、、、ワァラクさんのことですか?」
「ああ。007の最初のメンバーであり俺の尊敬する初恋の女性だ」
「、、、アリエル様がかわいそうですよ。本当に」
「はは。アリエルには本当に俺は迷惑しか掛けて無いな。隊長の座も最強の座も押し付けてしまったし、、、人生を何回縛れば俺は気が済むんだろうな」
ミクロの言葉にロンドは苦笑いだ
「そんなにワァラクさんはすごい人だったんですか?」
「、、、すっごく弱かった。戦闘力も精神力も。首より上にしかいいところが無かったな」
「えぇ?!そうなんですか?フェルト様がほめちぎってたから凄い人だと思ってたのに、、、」
ミクロは残念そうにそう言う
「いや、、、すごい人だよ。だって俺やフェルトはもちろんアリス様ですら先輩が弱いってことに一切気が付かなかったんだからな」
しかしロンドは面白そうに笑ってそう言う
「え?どういうことですか?」
ミクロが首を傾げると
「先輩は自分の弱みを見せなかった。どんな時でも明るく元気なそんな人だった。だからこそあの時、、、あの運命の日に俺達は愛する人を失った。そして俺は家族を失い、あいつは人生を失った、、、いや?あいつの場合は得てしまっただな」
そう言いながらロンドは過去を思い出すのであった
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