エテルのランク判定試験 1
「さてフレデリカ様曰くカエデさんはとても強く実際にAランク冒険者だそうですね。しかしもあれの覚醒前に」
周囲にギルド職員が居るためミクロは勇者関連の話はぼやかしてそう言った
「そのエテルさんが認める存在なのですから普通の試験官と戦っては正確なデータを取ることは出来ないでしょう。なので私が相手になりますね」
そしてミクロはレイピアを抜いた
「確か精霊術式や魔剣などの自身の力でないものは使用禁止なんですよね?」
「ええ」
「なるほど」
(アスタロト様の力を使うわけにはいかないということですね、、、よし)
「私はいつでも大丈夫です!」
エテルは堕剣・フェアリーテールを抜いた
「私もよ」
「では、、、っ!」
ビュン
エテルは風を纏いミクロに斬りかかった
ガキン
それをミクロは受け止めた
「っ?!、、、体に響く。でもいくらなんでも響きすぎでしょ?!これが、、、」
しかしエテルの一撃は受け止めても衝撃が中に入りダメージが入った
キン
「今度はこっちから、サンダースピア!」
神速の雷突きがエテルに襲い掛かる
シュ
「え?」
しかし突如エテルの姿が消えた
(下!!)
ミクロは下からエテルの気配を薄っすらと感じた
「はっ!」
そして懐から襲い掛かってくるエテルに回し蹴りを加えようとする だが
「え?」
そこにエテルは居なかった
シュ
ミクロはそれを認識するとほぼ同時に全力で後ろに跳んだ
スパン!
「ぐぅ!」
しかし遅かったようで顔に一太刀入れられてしまった
「もう一撃」
エテルは続いてミクロの前から一瞬のうちに右に移り
(腕貰うミクロの右腕を狙った)
だが
ビュン
「っ?!」
(飛び越えられた?!)
ミクロはエテルの一閃を躱しそのままエテルの背に
「サンダースピア」
神速の雷突きを放って来た
「っ!」
ビュン!!!
「速ぁー」
エテルはそれを急加速して躱した
「い、一撃で零月・朧を見切るなんて、、、これが教皇直属部隊の中位聖騎士」
しかし躱したエテルには一切の余裕が無かった
「その年で朧が使えるなんて化け物過ぎるでしょ」
対するミクロにも余裕は無い
(こっちの手札はバレてるとして動くとするなら、、、)
「あら?」
エテルは翡翠色の剣、惰剣・
「双剣の技ならそう簡単には手札はバレない」
そう考えてエテルは再び攻撃を仕掛けるのであった
「零月・朧だと?!」
外から見ていたカエデは驚愕していた
「知ってるの?」
「ツクヨミ流剣術の最終奥義である零月と朧を同時に2つ使う技だ。零月は気配を消す技。朧は気配を任意の場所に飛ばすこと。それを合わせると偽の気配を創り出したうえで本人は気配を消して襲い掛かれる」
(でもそれはお母様レベルでやっとの技。未完成であるとしてもなんで13歳のいわば小娘のエテルが)
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