アリア・カエデVSエテル 

「、、、一回模擬戦してみませんか?私対お二人で」

エテルがふとそう提案する

「確かにそうね。お互いの実力を見ておいた方が良いな」

(勝負になるとは思えないが)

「良いよ!」

(それで既視感の正体分からないかなー)

二人はその提案にそれぞれの考えを持って同意する

「では、精霊女に許可もらってきますか」

エテルがそう言うと

ガチャ

「良いわよ」

エクレアが入ってきた

「、、、聞き耳立ててたんですか?」

エテルが汚物を見るような目でエクレアを見る

「たまたま聞こえたのよ」

「、、、それで?良いですか?」

「構わないわ。私が結界を張れば被害をほとんどないでしょうし」

エクレアはそう答えた

「なら早くやりましょうか」

そうして四人は部屋を出るのであった

「、、、マカロン一人にして大丈夫かな?」

「「大丈夫だ(よ)!」」




「朝鶏」




「それじゃー、お互い構えて」

チャキン チャキン チャキン

エテルとアリアは剣をカエデは刀を抜いた

「それじゃー、、、始め!」

「アクセラレーション!」

「八門渡り」

ビュン!

アリアとカエデは凄まじい速度でエテルに切りかかる

ガキン

「っへー!アリアさんの方はどうでも良いけどカエデさんの斬撃は重いですね」

受け止めたエテルはそう呟く

(今の私の魔力量は12万、、、アリアは15万。対してエテルは6000?最初に会った時と同一人物と思えないわね。いや、6000って普通に化け物だけど)

エテルの魔力量を見たカエデはそう考える しかし

「貴方様の死の風を」

「「っ!」」

((詠唱))

「エア・デスサイズ」

ガキン!!

「今のは?」

「恐らく悪魔術式ってやつね」

(とんでもない威力ね)

エテルの悪魔術式によって二人は大きく吹きとばされた

「火力は確実にあっちが上かー」

(モロに食らったらまずいね)

「だったら!」

アリアは再びエテルに近づくと

「タイムロック」

「っ!」

エテルの足元に魔法陣を展開した

(エテルちゃんの周辺の時間の流れを遅くした、、、次は)

ガシッ

アリアはエテルを拘束する

(同士討ち覚悟で回避させない、、、でも私は回復できる)

アリアじゃそう考えている

「、、、なるほど。それは厄介ですね」

そして一連の行動と先ほどの自己紹介からエテルはアリアの狙いを理解しカエデの方を見る

「大和乱舞!」

カエデの刀から炎・雷・風の三種類の属性が合わさった魔法が飛んできた

「なるほど、自身の動きを止めるというのはその場所に固定するということもできるんですね」

アリアの拘束はエテルが抜けようとしても文字通り一切動かない

(どんな岩よりも重くてかたい拘束!これなら防御も回避もできない)

無防御の状態で

ドカン!!!

カエデの魔法はエテルに直撃した

「よし!」

アリアは攻撃が命中したことを確認すると拘束を解除して

(タイム・リザレクション)

傷を治した

「流石にこれは大ダメージだろ」

カエデは煙の中に居るエテルの挙動に注視する

そして

「ばっちりだな」

煙が晴れるとそこには全身に焼け焦げているエテルの姿があった

「一本取られましたね、、、いててて」

「随分と余裕そうだね!」

アリアが追撃の斬撃を放つ

キン

「あれぇ?」

(これを防ぐのー)

斬撃を防がれたことにアリアは驚く

「流石にやられませんよ」

「私の斬撃はどうかしら?」

ガキン

「っ!流石にカエデさんのは少し効きますね」

カエデの斬撃にエテルは顔を顰める だが

グサッ

「なっ?!」

(わざと刺させた?!)

カエデは驚愕とした 

「間合いに入りましたね」

エテルが自身との鍔競り合いを辞めて自身を刀で斬らせたからである

一見ただの自傷行為 だが

(深く切った所を筋肉で固められて刀が抜けない!)

カエデの刀は抜けなくなってしまった 

そしてそうなった時に即座に得物を離せるほどカエデは経験を積んでいなかった

惰召使之紫流星アスタロト・アメジストステラ!」

(まずっ!)

カエデの顔が青く染まる

ズバン!!!

隙だらけの体に打ち込まれたエテルの斬撃はカエデを瀕死に追い込む攻撃であった

しかし

ドン ドン ドン

「がぁ!」

ダメージを受けたのはエテルであった

「な、、、るほど。周囲の時間を止めてその間に、、、」

エテルの目線の先にはカエデを抱きかかえるアリアの姿があった

「はー、はー、時間停止はやっぱり疲れる」

(慣れないと)

「ありがとう。おかげで無傷であそこまでダメージ負わせられた」

(というか今の食らってたら一撃で終わってた)

エテルには斬撃の傷と光の矢のダメージがあった

「「え?」」

斬撃の傷と光の矢のダメージしかなかった

「「火傷は?!」」

カエデの魔法により火傷が無いのである

「自動回復でどうにか」

そう言うエテルの体は今もじわじわと塞がっている

「さて、、、そろそろこちらも本気を出さないのは失礼ですね」

エテルはそう言うと

「魔解」

そうエテルが呟いた瞬間

「「ぁ、、、」」

((勝てない))

暴力的な魔力の渦が二人の精をへし折った

「さて、、、惰召使之茶会アスタロト・ティーパーティー

そんな二人にエテルは劇毒を放つ

「「っ!」」

((あれは躱せない!))

「アリア!」

(私じゃあれは防げない!)

「アブソリュート・シールド!」

アリアが結界を張りそれを防ぐ

惰召使之紫流星アスタロト・アメジストステラ!」

しかしその間にエテルは近接戦に持ち込んできた

「させない!絶斬!!」

ガキン!!

「がぁっぁ!」

(な、、んて重いんだ)

どうにかカエデがそれを受け止めるがあまりの威力に全身が悲鳴を上げた

「そこっ!」

アリアが横からエテルに切りかかるが

キン

「爪?!」

(ど、ドラゴン?!)

エテルは片手を竜の腕に変えそれを軽々防いだ

「もう私には追い付かないですよ。惰召使アスタロトの魔。怠惰の剣。色彩の権能。合わさりしは無双の一閃」

「「っ!」」

((今の状態で中文詠唱の一撃なんて!?))

エテルの詠唱に二人の顔が絶望に染まる

堕落乃極剣ラスロカリバー!」

「「アブソリュート・ブレイク!!」」

((もう一か八か!!!))

エテルの必殺技を二人は合体技で防ぐ

「っ!これを」

結果

「私の必殺技を防ぐとは」

なんと二人はエテルの本気をどうにか防いでいた

「、、、まー、二人とも意識が無いようですけど」

しかし二人の意識はすでに無かった

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