賽は投げられた
「そういえばついでにあなたも悪魔様の召喚の生贄になってもらうとしましょうか」
そう言うとレラジェは鞭を槍の形状から戻し
ガシッ
「ぐぅ!」
カエデを捕まえそのまま魔法陣に真上に持ち上げた
「ところでアリア。ここでは精霊との繋がりに制限が掛かるからいくら呼び出そうとしても無駄よ。だからさっきからやってる無駄なことは辞めなさい」
「っ!!」
アリアは自身の行動がバレていることに驚愕した
「別にあの2人を殺す気なんてないわ」
「ぇ?」
そして信じられないと言った様子で声も漏らした
「邪精霊にしてしまえばいいからね」
「は?」
しかし直ぐに絶望した
邪精霊、、、それは闇に墜ちた精霊のことであり存在自体が禁忌とされている災厄である 友達をそんなものにされるなど認められるものではない
「と、止める、、、止めるんだ!」
アリアは足を引きずりながらレラジェに近づく
「傷が残るわよ」
それを見てレラジェは心から心配し
「直ぐに曲がり道を潰した方が良いわね」
そう言ってレラジェはカエデを空中で放り出しそのまま貫こうとした
「っ!ダメ!」
そしてアリアは
ビュン!!
「っ!」
一瞬で空中のカエデを奪取した
「昔危ないからダメって言われていた時間加速、、、怒られるが怖くて隠していたことがまさかここで役立つなんて、、、」
アリアは悲しそうな顔をして傷一つない足を見てそう呟く
「、、、時を戻して傷をなかったことにしたのね。なるほど、確かにそれなら壊死していたとしても回復できるわね」
アリアの壊死した足は時間を戻すことでなかったことになった
「時よ戻れ」
アリアはカエデの傷をなかったことにした
「っ!!すさまじい力だな」
一瞬でカエデの体の傷が消えた
「院長、、、貴方を止めます!」
アリアは剣を抜いた
「、、、もうバランの子供達は助からないのにその犠牲を無駄にするの?」
「っ!!」
「アリア、、、まだ救えるものがある。失ったもではなく今ある物を守るぞ」
動揺するアリアにカエデはそう声を掛けた
「うん、、、せめてここにいるみんなだけでも!!」
「、、、私の娘を誑かすな!!」
「家族殺してるお前が言うな!!」
こうして戦闘が始まる
「うわぁ、、、やってる、やってる」
銀髪の吸血鬼は孤児院の屋根に座りながら町を見てそう呟く
{ 様。こちらは大丈夫です、、、それであの悪魔はどうしますか?}
水晶から女性の声が聞こえる
「要観察だね。下手に動けばめんどくさいことになるそう、、、流石は強欲の関係者。本人も随分と強欲だね」
女吸血鬼はそう呟くと
「もう任務は終わりで良いわ。ありがとうねミクロ」
そう水晶の奥にいる女にそう言うのであった
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