箱入り娘
「落ち着いた?」
「は、はい」
泣き止んだエテルは恥ずかしそうに顔を赤く染める
「ふふ。さて、、、セラフ神聖国が不幸を生んでるって話を聞きたいのね」
「う、うん」
「そうね、、、私が聞いたのは例えばセラフの上層部が孤児を奴隷のように扱っているとか。集めたお金で自身の足場を固めたりとかね。昔は人体実験とかもやっていたらしいわ」
エテルがそう言うと
「あ、、、なるほど」
マカロンはどこかつまらなそうな顔をする
「ん?」
(なんかお気に召さなかったかしら?)
「逆にアーデン魔国は確かに多くの命を奪っているけど、国内はアリス様が数千年行ってているので良くなることはあっても悪くなることはない。そして国民は縋る物があるので安心し、同時により上に行こうという上昇志向もある。そして食料自給率とかその辺も完璧。つまり平和で幸せな国なのよ。セラフ主導の今の世界はどこかにひずみができる。だから100年で1億死んで終わらないよりも100年で10億殺して終わりの方が良いっていうのが悪魔教団の考えよ」
エテルは次に魔国と悪魔教団の考えについて話した
「なるほど!」
それを聞いたマカロンはとても興味ありげに頷く
「、、、あの」
そしてマカロンは
「セラフの方はエテルさんの目で見たんですか?」
そう問いを投げかけた
「え?」
「アーデン魔国の方ははな仕方的に自分の目で見たって話しぶりからわかるんですけど、、、セラフ神聖国の方はエテルさんが誰かから聞いただけで自分では見て無いですよね?」
「そ、そうね。私は過去12歳までの記憶が無いし、それが原因で少しあって大罪司教様やアリス様に目を付けられててね。記憶があるうちは魔国から出たことが無いから見たことはないわね」
マカロンの指摘にエテルはそう返す
「、、、それじゃ、お姉ちゃんに言った言葉はただの薄っぺらい言葉に成り下がると思うんですけど」
そしてマカロンはそう言った
「ぇ?」
{{っ!}}
その言葉にエテルどころかアスタロトとベルも絶句した
「アーデン魔国の時とセラフ神聖国の時で明らかに伝わり方が違いました」
マカロンはさらに追撃する
「別に気にすることではないとは思いますよ!でも、、、エテルさんは本気でお姉ちゃんに啖呵を切っていたから、、、」
マカロンの心配そうな声に
「、、、私、世間知らずの箱入り娘だったのかな」
エテルはそう呟くのであった
「、、、エテルさんは私に似てると思います。変に中途半端な希望を持っているところが、、、私がいつかお姉ちゃんにもう一度見てもらいたいと思うようなそんな」
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