メルトの話した昔話の裏話 5
一月の間そんな生活を送っていたある日その生活は終わった。セラフの軍隊が森に攻め込んできたのだ。王都を軽く消し飛ばし勇者をほぼ一撃で屠るその強さの前にセラフは本気で妹を討伐しに来た。その時まだ少年は戦うどころか自分で動くことすらできなかった。妹は一人で戦うことにした。妹は軍隊相手になんと部隊の7割の命を刈り取った。しかしそれまでだった。軍を率いていた聖騎士団長の手によって妹は捕らえられた。そして残った部隊で青年を探すが少年の姿は無かった。聖騎士団長は妹に詰問するが妹も少年の居場所が分からなく混乱する。むしろ妹は少年が意識こそあるがまだ到底動ける状態でないことを知っているので最も混乱していた。そんな様子を見て勇者は妹も知らないようだし不測の事態が起こらないように帰還しましょうと告げた。そうして妹はセラフに連れていかれた
では少年はなぜ消えたのか。その答えは
「くそ、、、リオンが勝てるわけないだろ?!」
メルトは焦っていた、妹が勝てるわけないと分かっているからだ
「ぐぅ!」
どうにかメルトは立ち上がろうとするが
「っ!」
それは叶わない
(俺は、、、何も出来ないのか?!これが妹に恋した俺への罰なのか)
メルトはそう絶望する
そんな時だった
「居た!」
そんな少年の声が聞こえた
それは
「っ!カルト!!」
勇者、カルト・ロマノフであった
「、、、頼む。俺がリオンを洗脳したことにしてあいつだけは俺を助けてくれ」
敵である、、、憎き敵であるカルトを見たメルトはそう願った
「無理だ。神聖教会はお前の妹を消して俺と今の女王の子を女王にしようとしている、、、」
しかしカルトはそう答えた
「、、、クソが!!!」
「お前だけでも逃がす。お前らの人生をめちゃくちゃにした責任だ、、、せめて」
そういうとカルトは
「時間停止」
世界の時の流れを止めた
「なっ!じ、時間を止めた?!」
「行くぞ!ひとまずこの国の森を出てエモクロア側の少し奥の森まで一回逃がす」
驚くメルトを放置して背負うと
「時間加速」
ビュン
凄まじい速度でエモクロアの森へ向かって行った
そして体感時間5分で目的の場所まで行くと
「神秘の光よ、彼を守りたまえ」
エテルを守るように結界を創り出した
「神聖術式と光魔法の複合だ。簡単には破られない」
そしてそう言うと戻って行った
その後、勇者は不測の事態が起こらないように帰還しましょうと告げ自身はもう少し探すと言ってそのまま少年と合流したのだ
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