ジャンヌとタクト

「ん?ここは?」

ジャンヌは目を覚ます

(本拠地の私の部屋、、、私は確か、、、)

「っ!!」

そして意識を失う前の記憶を思い出し

「タクト!!!」

自身の副官の名を爆音で呼んだ

すると

ドタドタドタ

ガチャン!!

「ジャンヌ起きたんだな!!!」

勢いよくタクトが入ってきた

「じょ、状況は?!」

「敵襲は無し。聖騎士の動き一時完全停止、ジャンヌは2日間寝てたよ」

ジャンヌの問いにタクトは即座にそう返す

「私を助けてくれたあの子は?」

「今丁度夕食を我らと共に食べてる!何んかジャンヌに聞きたいことと頼みたいことがあるそうだ。」

「わかった。着替えるから少し待ってて!」

「服は持って来た」

タクトは服を差し出す

「上は自分でやるから下は頼める?」

「はい」

ジャンヌは上半身の服だけ取ると着替え始める

「足上げて」

「ん」

タクトの声に合わせて足を上げる するとタクトの手によって下着が履かされる

「次ズボン」

「ん、、あとさらし巻いて」

「いい加減自分で巻けるようになってくれませんかね?」

タクトは呆れた様子でそう言う

「昔からお父様にやってもらってばかりだったからね、、、そう言えばお父様から連絡は?」

「無いですね」

「そう、、、巻いてくれてありがとう」

「いえ、もう慣れました」

「さて、、、行くぞ!」

「はっ!」

ジャンヌとタクトは部屋を出る



ガヤガヤガヤ

大広間兼食堂は150人以上の人間が食事をしながら話し広間は騒がしく熱気がある

ガチャ

しかし扉が開く音がしたその瞬間

バシッ!

全員がその場から立ち上がり沈黙が走る しかしその熱気は下がるどころか上がった

そして

「皆、心配をかけた」

開かれた扉からジャンヌが現れた

「まだ本調子とは言えないがどうやら忌まわしき聖騎士は一時動いていないようだから今は傷と癒し英気を養おうではないか!」

「「はっ!!」」

「さて、私を救ってくれた客人はどこにいる?」

ジャンヌがそう言うと

「あそこです」

後ろからタクトがそう言って右手を指さす

そこには桃髪白眼の少女が丁寧な所作で食事を取っていた

そして

「お初にお目に掛かります。偉大なる長よ」

エテルは立ち上がりそう言って深く頭を下げた

「貴方が居なければ私も肉を切らせて骨を切るような方法を使わなければならなかった。感謝するぜ。それで?私に聞きたいことと頼みたいことがあると聞いたが助けられた身だ、可能限り希望をかなえよう」

ジャンヌがそう言うと

「ではまずお願いから。実は私も神聖教会から追われていて、連れもいるのですが連れは私を救うために無理をして今ボロボロなのです。ですので連れの体調が治るまでここで匿っていただきたいのです。もちろんその間は私も働きましょう。私は戦闘力も高いですし元々は教会で暮らしていたので家事力もかなりの領域に居ると自負しています」

エテルはまず頼みの方を話した

「構わない。というか働かなくていいぞ。恩人に恩を返せるチャンスだからな」

「ありがとうございます。ただ性分ですので適度に働かさせていただきますね、、、では次にお聞きしたいことなのですが」

そういうとエテルは

「なんで私の名前を知ってる?」

魔眼をジャンヌに向けてそう聞く

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