タクトとエテル

「じゅ、獣人?」

エテルが前から来る獣人主体の騎馬隊を見てそう呟くと

「お前達?!なんでこんな森に!しかもなんかやつれてるじゃねぇか!」

先頭に居たタクトがそう声をかける

「えっと、、、」

(獣人、装備は整っているがどこか騎士とは思えないこの殺気、、、そしてサフランに居るとなると)

エテルは少し考えると

「神聖教会から追われていて!エモクロアから逃げてきたんです!!どうか偉大なる獣人様、私たちをお助けください!」

世界の管理者とも言える神聖教会から逃げてきた、つまり神聖教会の敵だと言ったのだ

普通そんなことを言い放てば2人の弱った状態を見て騎馬隊をすぐにでも2人を血祭りに上げかねないが

「神聖教会から?!お前ら我の馬に乗れ!」

タクト達は仲間を救うかのようにそう言った

「あ、ありがとうございます、、、貴方様達は?」

エレボスを背負ったまま馬に乗ったエテルがそう聞くと

「我はタクト。美食の盗賊団の副団長だ」

タクトはそう答えた

{あー!!!そう言えばここだったわねジャンヌちゃんの本拠点}

するとベルが思い出したと言わんばかりにそう言った

{1500年前の話ですからね、、、覚えていなくてもしょうがないですよ}

「ここは皆さんの拠点だったのですね。でしたら少しの間匿っていただけないでしょうか?私はまだしも私が背負っている少年はあの異端の聖剣と精霊女王の2人と戦い瀕死の状態なのです」

エテルがそう言うと

「「い、異端の聖剣と精霊女王と戦った?!」」

盗賊団の団員が驚愕する

「よく生きていたな、、、だが、すまんがそれは出来ない。今まさに拠点に聖騎士が攻め込んできていて我々も拠点と、、、団長を放棄して逃げているのだ」

「え?聖騎士に追われている?!」

「ああ。ここ最近、神聖教会の動きが激しくなっていてな。それで遂に今日罠にはめられて今、森の前で団長が戦っているが、、、恐らくは無理だろう」

タクトはそう返す

「あ、相手は?」

「聖騎士第1部隊副隊長、バゼルです」

風香の問いにタクトはそう返した

「聖騎士の副隊長といえば侯爵司教様を単独で倒せる化け物」

「普段なら団長一人で勝てる相手だが、、、今の団長は負傷している」

「そんな」

(聖騎士が迫ってるって、、、嘘でしょ)

風香は絶望する 

だが

{普通に副隊長程度だったら勝てるわよ}

アスタロトがエテルにそう言う

{え?!}

{いや、戦闘技術は高い上に魔力量は1億近いんだからね大丈夫よ}

「、、、私魔力量出そうと思えば一億近く出せるので倒してきましょうか?」

「「え?!」」

「ふ、副隊長を倒せるのか?」

タクトがそう聞くと

「恐らくは。まー、自分少し特殊な立場なんで最悪殺されることはないんで、、、ってことで案内してもらっても?」

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